森田石材店ブログ - 石のお話 -

お墓と凍結

2018年02月09日 09:45

yoshida
yoshida

滝野店の吉田です。

ここ最近の寒波の影響で、このあたりでも随分と寒くなりました。お墓の花筒の水もすっかり凍っております。
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これだけ寒くなりますと、納骨の時に困ることがあります。一般的なお墓では、水鉢(家紋の彫刻してある石)を動かして納骨をいたします。
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水鉢と下の石(写真は芝台といいます)が、凍結して簡単には動かないことがあるのです。あらかじめ分かっていれば、お湯を持参して掛けて溶かすと良いですが、お湯がない場合は、車に積んである道具の中のゴムハンマーにて対処いたします。
花立をどけて、横からハンマーで叩きますと衝撃で凍結部分が外れます。ゴムハンマーは直接石をたたいても問題はないのですが、無い場合は木を用意して石に当てハンマーで木を叩きます。このような事が、寒い時期にお客様のご納骨のお手伝いさせていただく時に、偶ににございます。
ご自分で、ご納骨される時には念のためにお湯を用意されたらスムーズに出来ると思います。

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森田 浩介
森田 浩介
仕入担当の森田です。
前回の『隠れた銘石「犬島石(いぬじまいし)」①』に引き続き「犬島石(いぬじまいし)」のご紹介をします。
前回はその大きさの魅力にクローズアップしました。今回はこの石がなぜ注目されているのかについてお話したいと思います。
犬島石には「白」と「錆」の2系統があります。
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こちらは白系の石↑↑↑↑↑
白系の石はやや茶色の粒子がまじり、やや温かみを感じます。現在、墓石に使われる石の主流は青味がある色の濃いものが多いですから、時々これぐらいの色合いの石を見るとホッとします。
inujimasabi.jpg
こちらは錆系の石↑↑↑↑↑
錆系の石はしっかりと錆色が入っています。写真は錆系の石のビシャン仕上げ(ビシャンという道具で叩いて仕上げたもの)です。磨いた時とは全く違う柔らかさがあります。
さて、この石が注目されているのは、この味わい深い雰囲気です。磨いた石塔では単に白っぽい印象なのですが、こういう叩いた仕上げにするとこの石の魅力がグッと引き出されるのです。それを具現化されているのがこの石塔です。
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これは香川県の翼石材さんが作られている五輪塔です。いつも素晴らしい作品をこだわって作られています。この犬島石もとても良いです。詳しくはこちらのサイトをご覧ください。
以上、2度にわたり犬島石をご紹介しました。まだまだ瀬戸内海には魅力的な石がたくさんあります。『みんなと同じものはやりたくない』なんてお考えの方は、ぜひ選択肢のひとつに加えてみてください。

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yoshidumi
yoshidumi

こんにちは、本店の義積です。毎日寒いですね。1月31日は皆既月食でした。皆さんはご覧になられましたか?普段より赤み帯びた月は幻想的でとても素敵でした。しかし肝心の皆既月食の時間は曇っていて見ることができませんでした。残念です。このような天体に話題になると、改めて私達は地球に住んでいることを実感します。お墓といえば石ですが、この石は地球から採れるものですので地球からの贈り物ですね。

さて、本日本店展示場には洋墓が入ってきました。朝から展示場では展示する作業が行われていました。
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天井に見える黄色のものは、天井クレーンというものでいつも展示場の端においやられています。展示品を移動したり、展示したりする時に力を発揮します。重い石をこの天井クレーンを使用し慎重に施工していきます。
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展示品といえども妥協は許しません。しっかりと測りながら作業を進めます。
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作業時間はおよそ1時間と少し。やっと完成です!シンプルな可愛い洋墓ですね~。こちらの商品は本店に展示してあります。施工してくれた技術部の長谷川さん、難波さん、お疲れ様でした。(^○^)

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干支の置物入荷しました。

2018年02月02日 08:00

山崎 倫子
山崎 倫子

本店の山崎です。

以前に、干支の置物を入荷する予定だという事を書きましたが、入荷しました!
大変遅くなりましたが、一部ご紹介します。
干支置物.JPG
↑本店へやって来たワン子たちです(^-^)
リストには、何十という犬の置物の写真が載っていますので、その中から厳選するのは大変でした。でも、到着して、封を開ける時のワクワク感!愛嬌のある顔を見てひと安心です。
私のお気に入りは、一番右の子です。黒目が大きくて、とても愛らしい顔をしています。ぜひ、実際に見て頂きたいです。戌年の方にも、また犬好きの方にもお勧めしたい置物です。

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森田 浩介
森田 浩介
仕入担当の森田です。
今日は久しぶりに国産銘石のご紹介です。その名も「犬島石(いぬじまいし)」です。
この石のプロフィール
産地:岡山県犬島
物性データは以下のとおりです。
見掛け比重:2.60g/cm3
吸水率:0.3%
圧縮強度:1200~1700kgf/cm2(白系)
圧縮強度:1200~1350kgf/cm2(錆系)
(犬島石パンフレットより抜粋)
20171212犬島石丁場.jpg
採石場の様子。大きな石が多い
いつも石をご紹介する時に、大きな石が採れているというのが重要と申しておりました。ご多分にもれず、この石は昔から大きな石が採れることで有名です。その代表的なものがコレです。↓↓↓↓↓
大阪城蛸石.jpg
あの有名な大阪城の蛸石です。こちらのサイトにも説明があります。
今まであまり目立たなかった
この犬島石ですが、有名にもかかわらず私たちにも馴染みのあまりない石だったのです。
昔から関西でお墓で一般的に用いられた石は、大島石・青木石・庵治石・北木石です。いかにも良い石ばかりが並んでいます。まさにこの中で戦うのは激戦区といった感じです。その中で犬島石はキャラが被っていたと言いますか、物性データにつきましても平凡で頭ひとつ出るには少々足りなかったのでしょう。
そんな犬島石も良いところは沢山あります。今それが静かに注目されてきています。
やっぱり大きい
下の写真は、弊社が2002年に建立したものです。その大きさ幅6メートル!
こんなに迫力のある石が採れる石は早々ありません。
犬島記念碑.jpg
現在の記念碑の姿。下駄石は本御影石です。
この写真では分かりにくいですが、ひとの大きさと比べると、その巨大さがお分かりいただけると思います。↓↓↓↓
犬島記念碑の買い付け.JPG
当時、この石を見た社長(現会長)が、『コレええのう~』と言って、既に作りかけていた記念碑をキャンセル(←後々材料として使用しました(泣))し、現物を買って帰りました。
次回はこの犬島石の違う魅力をお伝えします。

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優しい感じのお墓

2018年01月27日 08:00

yoshidumi
yoshidumi
こんにちは、本店の義積です。
先日ブログでも墓石ディレクターの試験に挑戦するお話しましたが、1月24日に大阪まで行ってきました。ここ2ケ月お正月も関係なく一生懸命勉強しましたが、手ごたえは70%位、受かればもちろん嬉しいですがダメでもたくさん勉強し知識を深められたことは良かったと思います。結果は3月に分かります。それまでドキドキです。
さて、今回ご紹介するお墓は当社オリジナルのお墓「如来」です。
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最初注目していただきたいのは、中央の屋根付き香炉です。こちらは屋根がついているので、天候に関係なくお線香をお供えする事ができます。更にこの香炉は取り外し可能ですので、お掃除が楽々です。
香炉の両側にあるのはローソク立てです。金具付の扉が付いたローソク立てです。大きな扉なので、ローソクが立てやすく、取り外しが簡単なローソク立てが入っています。このネジの部分にローソクを立てます。扉が付いているので、風が吹いても火が消えることはありません。
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外からは見ることはできませんが、如来の香呂の奥には扉があり、中に仏像を安置する事ができます。ご本尊様がいらっしゃるという事は、守られているようで嬉しいですね。
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もう一つご紹介したい部分があります。お供えものを置く供物台の下に丸い部分があります。実はここは家紋を入れる場所なのです。家紋が浮き出ますので、インパクトがあります。
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実はこの如来の形に惚れて我が家のお墓は如来を選びました。たくさんの機能が施された上に、所々が丸くなっている部分があり優しい感じのお墓だと思いました。お墓にいつ行っても満足しています。形も大切ですが、石の色でもまた雰囲気が変わります。この商品も各店に展示してありますので、是非ご覧ください。

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天山石の話②

2018年01月05日 08:00

森田 浩介
森田 浩介

仕入担当の森田です。

前回と今回で天山石のお話をしています。
前回の「天山石の話①」では品質についてでしたが、今回は見た目と継続性についてお話します。
見た目
さて、前回もお見せしました下のサンプルをご覧ください。
天山石サンプル比較.jpg
これは天山石ですが、天山石材さんというところで採石されているものです。どちらが高級品か分かりますか?
結構ビミョーな差ですよね。同じところで採れても、その時により色の違いはあります。品質は同じですが、これぐらいの色の違いでも分類されることがあります。
この色の違いは科学的に成分によって分析されているようです。それがこの下のグラフです。先日、日本石材工業新聞に掲載されていたものです。これにより石が分類されているのだそうです。
私たちにとっては、期待を裏切らない石が手に入るのはとてもありがたいことです。
天山石成分分析.jpg
(日本石材工業新聞より)
ちなみに先ほどのサンプルは、向かって右の「紺碧」の方が高級になります。

継続する石がほしいワケ
石屋さんは継続する石がほしいです。出来ればいつも同じ目合で、同じ濃さの石があれば理想です。そうでないと、石のサンプルや展示品を見ていただいても違う印象の石になってしまうからです。
でもそこは自然の産物です。そう簡単にはいきません。ですから、私たちは出来るだけ大きな丁場(石が採れる場所)で、大きな原石が採れているところを好みます。
天山石が好まれるのは
天山石には様々なものがあります。サンプルでご紹介したものは天山石材さんの石です。他にも、田中直実石材さんの石や七山石材(七山みかげ)さんの石もあります。どれも調子がいい時はとてもキレイです。自然のものですから、私たち石屋としましては、その時の調子のいいものを使いたいと思っています。
他にも天山石系には、「富士みかげ」や「椿石」もあります。よく見ると違いは分かりますが、色の濃い良質の石があります。なかなか裾野の広いいしですね。
まとめ
ということで、天山石をご紹介してきました。何度も言いますが石は自然のものですので、判を押したようにはいきません。ですから、「この丁場の石がいつもいい」ということはありません。ですから、あまり細かい指定をしなくても、その石屋さんが信用できればきっと良い石を選んでくれると思いますよ。

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天山石の話①

2017年12月26日 08:00

森田 浩介
森田 浩介
仕入担当の森田です。
今日は佐賀県唐津市で産出される天山石(てんざん)をご紹介します。
天山石ってどんな石?
まずは、見た目が大切ですのでご紹介します。
この石が天山石です。↓↓↓↓↓
天山石サンプル比較.jpg
2種類ありますが、この違いについては後々お話いたします。
まずはこんな石だとご理解ください。少し青味があって力強そうな石です。
さて、私たち石材店が石を選ぶ基準は一般の方とは少々違います。では石屋のその基準とはどういったものでしょうか?それは以下の3点です。
1.品質
2.見た目
3.継続性
品質を考えてみる
ひとくちに品質と申しましても、その基準は測れるものと測れないものがあります。例えば、見掛け比重、吸水率、圧縮強度などは測れる指標として使用できます。この天山石であれば、
見掛け比重:2.68g/c㎥
吸水率:0.059%
圧縮強度:192.50N/㎡
日本石材産業協会発行の「墓石用石材規格カタログ」
墓石用石材規格カタログ.jpg
に紹介されている36種類の日本の石で比較すれば、
見掛け比重:9位
吸水率:3位
圧縮強度:5位
となり、かなり優秀な石と言えます。
ちなみに一般のお客様でも墓石店に行けば耳にされることがある吸水率は3位で、この天山石の上位2石種は浮金石(福島県)と備中青みかげ(岡山県)です。浮金石は黒系の斑レイ岩、備中青みかげは濃い緑の閃緑岩で、グレー系の花崗岩では最も吸水率の低い石といえます。
また、西日本の代表的な石である庵治石(0.150%)、大島石(0.111%)と較べても、吸水が低くとても優秀な石だと言えます。
曖昧な基準
では、もうひとつの測れない基準を考えてみたいと思います。それは、
1.過去に建てたお墓を見て
2.石を見て触った時の印象
曖昧な話に聞こえるかもしれませんが、1の過去のお墓を見るというのは、数字ではありませんが測っているのかもしれません。
墓地に行くと様々な年代に建てられたお墓を目にします。当然ですがキレイなだけがいいわけではありませんが、天山石はツヤ持ちがいい印象です。ツヤだけで言えば、インドや南アフリカの石もいいものが多いですね。
あと、私たちが石のサンプルを触った時の感触です。こんな硬いものなので凹むわけでも温度が違うわけでもありませんが、いい石はやはりビビッとくるものです。

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森田 浩介
森田 浩介

仕入れ担当の森田です。

弊社では伊達冠石を多数展示しております。それは、
1.自然のままの姿を利用して作られているので、同じものがない
2.少ししかないと選ぶ楽しさもない
3.実物を見て「目が合った商品」を選んで欲しい
こんな理由からです。
その中でも、3に挙げた「目が合った商品」って言うのがポイントです。
石ですから、こんな表現はどうかと思いますが、この伊達冠石は実に「一目惚れ」が多い石なのです。それも、写真ではなくやはり現物です。これに勝るものはありません。
さて、今日は本店に展示しております商品をご紹介します。それがコレ↓↓↓
伊達冠石「玄」.JPG
伊達冠石の皮の部分を生かしながらも、形も整っている「玄~くろ~」という商品です。
この商品の特徴は、茶色く見える皮の部分をいい場所に持ってくるという山で製作されているからこそ出来るウルトラCです。一見簡単そうに見えますが、これは至難の業です。そしてもうひとつの特徴が磨きです。写真で言えば黒く見えるところです。
この磨き方は「水磨き」になっています。通常、表面が鏡のようにピカッと光る磨き方を本磨きというのに対して、この様にツヤ消しになっているのを水磨きといいます。このマットな感じが最高なんです。
ひとことで「水磨き」と言いましても、その工程は涙ぐましいものがります。それは、本磨きよりも大変なのです。このレベルにしようと思えば、ある程度磨いてからツヤを砥石を使って手作業で落としていかなければなりません。その絶妙具合がこの仕上がりなのです。
芸術家のイサムノグチは石を使ったオブジェを沢山作っていますが、屋外に設置されるものに磨いたものはありません。あえて水磨きになっていました。そんなことからも、屋外に設置されるお墓がこんな仕上がりになっているのは理にかなっていますね。
この魅力は写真ではどうにも伝わりません。是非一度触ってみて実感していただければ、彼「玄~くろ~」)の男前さにお気づきになることでしょう。

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ひさしぶりに歌いました

2017年11月20日 08:00

yoshidumi
yoshidumi

こんにちは、本店の義積です。

先日、国歌「君が代」を歌う機会がありました。耳にする機会は何度かありましたが、実際に歌うのは、学生時代の卒業式の時以来ではないでしょうか・・。久しぶりではありますが、なんとか歌う事ができました。
君が代は 千代に八千代に さざれ石の 巌となりて 苔のむすまで
子供の頃に歌っていた歌ですが、改めて見ると、とても短い歌詞なのですね。
この歌詞はなんと「古今和歌集」の中の一つだそうです。この歌詞中に「さざれ石」があります。さざれ石(細石)は文字通り、細かい石・小石の意であり、それらの小石が巌(いわお)となり、さらにその上に苔が生えるまでの過程が、非常に長い歳月を表す比喩表現とされています。
さざれ石は全国に存在します。私も今年の夏に、天橋立にある籠(この)神社に行き見る事ができました。小さな石が集まり、大きな硬い岩のようになっていました。すごい!!
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君が代は、このさざれ石のように小さな石が、長い年月をかけて大きな岩の塊になり、苔が生えるくらい、天皇の代が平和でありますようにという意味だと言われています。素敵な歌ですね。
そういえば来年は冬期オリンピックも開催されます。たくさんの選手が表彰台に上り、君が代が流れるとよいですね(^-^)

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お墓の展示場

見学会 68日(土)~17日(日)

山南本店久下小学校近く
滝野店JR加古川線滝駅すぐ前
たんば篠山店丹南篠山IC近く