森田石材店ブログ - 石のお話 -
高麗型朝鮮灯籠
2019年06月07日 08:00
代表の森田です。
この灯籠は大阪の旧家の庭にあったものですが、家を取り壊されるために弊社で引き取らせていただきました。
高麗型朝鮮灯籠はあまり見かけない形ですが、元来石灯籠は朝鮮半島から伝わったものなので、石灯籠の元祖とも言えます。
この形は、王朝時代の王様の墓地の灯りとして使われていますが、京都の有名寺院の庭にもあると聞いています。
作品としては戦後の昭和20年代、愛知県岡崎市の白石といわれる石で、岡崎の職人さんがすべて手作りされたものです。汚れや錆びた感じが侘び寂びを引き出しています。
新しい嫁入り先が見つかりましたので、新たな庭を何十年、何百年と引き立ててほしいと思います。
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平成~令和のGW♪
2019年04月27日 08:00
こんにちは♪
滝野店スタッフです。
いよいよ今日からゴールデンウィークですね(^^)
10連休の方も多いのではないでしょうか?
連休に帰省して、お墓参りをしてご先祖さまに元気な姿を見せてから、ご実家でゆっくり英気を養ったり、旅行に出掛けて産地を堪能したり・・・
私も一足先にお休みを堪能してきました♪
登別地獄谷より”題目石”
明治4年(1871年)、伊達市妙栄寺を開いた僧・日進上人が、お台を墨で書き上げた自然石。
昔は水をかけると「南無妙法蓮華経」の文字が浮かび上がったそうです。
※写真看板に明記あり
皆様それぞれの時間を楽しめるといいですね(*^-^*)
お墓参りをされて気になる事があったり、足らないものがございましたらいつでもお立寄りくださいませ。
ゴールデンウィーク中も営業しております!
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万成石の採石場視察
2019年02月25日 08:00
代表の森田です。
先日、形のいい石を見つけるために、岡山市で採石されている万成石の丁場にお伺いしました。
万成石は岡山県で採石されています。歴史は1830年ごろがスタートなのだそうです。
本格的な採石は昭和に入ってからで、11ヶ所の丁場が出来て、主に建築材として使用されていました。
現在は2ヶ所の丁場で、主に墓石材料が採石されています。
岡山市内が見渡せる景色。周囲には数多くの原石が積み上げられていました。
岩盤に数多くの穴を開けて、その穴に発破(火薬を詰めて爆破)して原石を取り出します。
見た目は「茶色い・錆色」ですが、割った中は「ピンク色」です。私達は「桜みかげ」と言っています。
とても綺麗な色合いで、本御影石ともよく似ています。
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彫刻の良し悪しを決めるのは…
2019年02月24日 08:00
滝野店の藤井です。
突然ですが、お墓に刻まれている文字ってどうやって彫っているか知っていますか?
砂なんです。
この機械から圧縮した空気で砂を飛ばすことで字を彫っていきます。
この砂をあてる際に文字の一画の真ん中に一定に当てていくことが、綺麗な文字を彫刻していくのに必要不可欠です。
そういった彫り方のことを薬研彫りといいます。
真ん中に白い線のようなものが見えませんか?
この線が文字の中心に来ているかどうかがいい彫刻がされているかの1つの目安です。
1度お家のお墓はどんな彫刻がされているのか見てみるのもいいかもしれないですね。
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石のテーブル
2019年01月22日 08:00
代表の森田です。
今日は弊社で実際に使用しています石のテーブルをご紹介します。
サイズは1300mm✕1300mm、石の厚みは25mmです。
石種はインパラブラック(ラステンバーグ)という南アフリカ産の石で、建築材として床や壁などにもよく使用されます。
黒っぽい石で、どこに使っても合う色目で、石質も非常に固く艶ボケもあまりしないので私自身も大好きな石です。
このテーブルは10年ほど前に事務所のデスクとして作成しましたが、古さも感じること無く10年前とほぼ変わりません。
特に石のテーブルの良いところは、作業性の良さです。
カッターナイフなどで紙などを切る時は、通常はカッティングマットなどを敷かないと天板に傷が入ってしまいますが、石の方が硬いので傷がほとんど付きません。
現在は「作業台」と「ミーティングデスク」として使っています。難点はとても重いので移動するときは男4人くらい必要です。
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地元の銘石
2018年11月19日 08:00
こんにちは、篠山店の上山です。
地元の銘石(?)油井石(あぶらいいし)を紹介します。
篠山市の西部に位置する油井から採掘されていた石です。
油井は昔に油が湧き出していたという井戸があったところから、この地名の由来と言われています。(現在は土地改良工事により埋没)
私も小学校の時に遠足で見学に行った記憶があります、確か田んぼのあぜ道の突きあたりの処に凹みが有り、油が滲んだ水が溜まっていたように覚えています。
話を戻しますが、油井石はさほど?(まったく)有名な石では無く、品質自体も優れているものでも無いので墓石にはほとんど使われておりません。
昔は輸送コストの問題もあり近場で採掘できるお手頃な石ということでしたが、見た目、質感ともにごく普通のため靴脱石などには使われていました。
石材としての需要が無くなり砕石用として数年前までは採掘していましたが、今ではそれもしていないようです。
数少ない篠山産の石として末長く使われていくことを願います。
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お墓の「丸布団」
2018年10月15日 08:00
本店 山崎です。
一般的なお墓の蓮華については、以前のブログでも紹介しました。では、このような形は見られたことはありますか?
これは、弊社では「丸布団」や「スリン」と呼んでいます。蓮華台と違って、少しスッキリとしたイメージです。蓮の花はお釈迦様が故人を極楽浄土へ連れて行く時に乗せる台と考えられてきました。
そして、この蓮華台と同じ位置になる「スリン」も、本来は蓮華台であり、それが簡略化されたものと言われています。
これがあると、背が一段高くなり高級感が増します。シンプルなデザインを蓮華台として採用する方もおられます。
「蓮華台」も「スリン」も、どちらも故人の極楽浄土への旅立を願って作られているのです。
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石の紹介「AG213」
2018年09月17日 08:00
石の紹介「AG213」
仕入担当の森田です。
今日は「AG213」という石をご紹介します。
名称:AG213
産地:中国湖南省
吸水率:0.239%
圧縮強度:122.70N/㎡
中国で採石される石で圧倒的に多いのが福建省ですが、その隣の湖南省の石もいくつか流通しています。そのひとつがこのAG213です。
湖南省の石は、私たちが使っている印象では福建省の石より比較的硬質です。圧縮強度はなかなかのもの。
吸水率はそれなりに高いようですが、実際に使っている印象では、水ハケがいいのか、雨の後でもスッキリしています。
この石の良いところは、クセがないことです。どんな石にも合います。大島石にも似ていて、使い勝手は抜群です。例えば、
これは、古い石塔に合せる花立です。AG213であれば自然な感じです。
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最近のベトナムの石製品
2018年09月01日 08:00
仕入担当の森田です
先日、東京のエンディング産業展に行ってまいりました。
そこで、ベトナムの工場で作られた墓石が展示されておりましたので、ご紹介します。そのブースは株式会社オクノです。
このブースに展示されていた墓石はすべてベトナムの工場で作られたものだそうです。
難しい加工もまずまずといった感じです。
磨きの精度は、あとひと踏ん張りといったところでしょうか。特に黒系は難しいようですね。
とはいうものの、ベトナムの工場もここまでできるようになったのかと関心しました。近い将来に選択肢のひとつになるかも知れません。
サンプル石がこちらです。
BD RED
とてもキレイな赤でかなり使えそうです。写真よりも鮮やかです。
PY BLACK
少しツヤに難ありかも知れません。こちらはまだ未知数です。
GL PINK
とても良さそうです。中国ではG663やG635と言った昔からあるピンク系の石が採石中止になっているため、これは代替品としていい感じです。
これからベトナムが面白いと言われ始めたのが2008年ぐらい。その後、2012年に初めて私も現地の工場を視察しました。そして2014年に再度、現地に行きました。
玉砂利はとてもキレイで、当社の展示場にも使用しています。墓石の加工はあと10年はかかるなあと正直思いました。
しかし、2012年からはもう6年も経っているのですね。あと3年ぐらいすると、ベトナム加工も現実的になりそうです。
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