森田石材店ブログ - 私の日記 -
現地で実感した庵治石の価値と魅力
2026年04月20日 08:00
篠山店スタッフです。
先日、香川県へ庵治石の研修に行ってきました。実際に採掘現場や加工の様子を見学する中で「なぜ庵治石が高価なのか」、そして「なぜ多くの人に選ばれ続けているのか」を、肌で感じることができました。
まず強く印象に残ったのは、採掘現場である丁場のスケールです。山を切り開きながら石を採るその光景は想像以上に迫力があり、自然と向き合う厳しさを感じました。現場へ向かう道は急で狭く、運搬にも細心の注意が必要です。さらに、採掘の過程で出る「グリ石」の搬出など、目に見えない作業にも多くの労力がかかっていることを知りました。
そして何より驚いたのが、庵治石の「歩留まりの低さ」です。山から採れた石のうち、実際に製品として使えるのはわずか2〜3%ほど。工場へ運ばれるのも全体の約1割程度で、そこからさらに厳しい選別を経て、ようやく良質な部分だけが残ります。一見きれいに見える石でも、内部に細かな傷があり、思うように使えないことも少なくありません。このようなロスの多さと、見極めるための時間と技術こそが、庵治石の価格に大きく影響しているのだと実感しました。
一方で、その価値に見合うだけの魅力があるのも庵治石の特徴です。最大の魅力は、表面に浮かび上がる「斑(ふ)」と呼ばれる独特の模様。光の当たり方によって表情が変わり、落ち着きの中に奥深い美しさを感じさせてくれます。また、非常に硬く水を吸いにくいため、風化しにくく、長い年月が経っても美しさを保てるという優れた耐久性も兼ね備えています。
近年では墓石だけでなく、建築材やインテリアとしても注目され、その用途は広がり続けています。それも、この希少性と品質の高さがあってこそだと感じました。
今回の研修を通して、庵治石は単なる「高級な石」ではなく、限られた素材を見極める目、過酷な環境での採掘、そして職人の技術とこだわりが積み重なって生まれる特別な存在だと改めて感じました。

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庵治石の産地を訪ねて
2026年04月17日 08:00
篠山店事務スタッフです。
庵治石の産地である香川県の庵治町・牟礼町を、
庵治石は、その耐久性と美しさから、イサム・ノグチや流政之とい
世界最高品質とも評される高級花崗岩であり、

丁場(ちょうば)と呼ばれる採掘場は、想像以上に壮大でした。
長い年月をかけて育まれてきた庵治石の歴史は、

彫刻家「なるみ地蔵」の作家さんの作品です。

「なるみ地蔵」
従来のお地蔵様とは少し違い、
やさしく見守るような佇まいに、あたたかさが感じられ、

源平屋島古戦場を展望しました。
先月観劇した宝塚歌劇団の作品『蒼月抄』―
時を超えて語り継がれる人の営みと、石に刻まれた悠久の歴史に、
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庵治石に魅了されて
2026年04月15日 08:00
篠山店のスタッフです。
国産の石で有名な庵治石の産地、香川県高松市牟礼町に研修で行ってきました。
庵治石と言えば、高級できれいな石というのが私のイメージです。
お墓に並ぶと、ひときわ存在感があります。
一目見て、すぐに庵治石だとわかり、年数が経っていても変わらず輝いているように見えます。
そして牟礼町のお墓は全て、庵治石が使われていました。
そんな牟礼町でしたが、最近は墓石があまり売れないと言われていました。
その理由は、お墓じまいが多いという事でした。
ここ丹波篠山市でも、お墓じまいをされる方が増えています。
今はどこでもお墓というものの考え方が変わってきているのですね。
この日とは別で、NHKの番組でも庵治町の特集がありました。
庵治石を墓石以外で使用しようという事です。
研修でも庵治石を使って、墓石以外で日常的に使える、庵治石使った商品も開発もされていました。
海外の方にも人気だそうです。
番組では庵治石を使ったガラス製品、グラスやお皿を販売されていました。
とてもきれいな青色の製品で、石が元だとは思えないものでした。
私が今回の研修で一番心に残ったのは、庵治石を使った彫刻です。
本来、お地蔵様は亡くなった方を助ける役割があります。
でも私が見たお地蔵様は、生きている私たちの願いを叶えてくれるために作られたものです。
表情も柔らかく、愛嬌のあるお地蔵様でした。
とても可愛いです。

そしてもう1つの楽しみと言えば、何といっても昼食です。
香川県といえば、うどんです!
程よいこしで、とても美味しかったです。
天ぷらも一緒にいただきました。


こんな研修ならまた行きたいと思いました。
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嗅覚を研ぎ澄ます。
2026年03月04日 08:00
こんにちは。本店スタッフです。
葬祭部の部門長が「俺、カメムシ臭くない?」と言ってきた時に、そういえば以前「血の匂いがする香水」を嗅がせてもらったのですが、その時の感想が「カメムシ臭い…」だったことを思い出しました。
と、そんな話は置いておいて。
香水には色んな世界観があります。ならば、お墓をイメージした香水も必ずあるはず!ということで、ブログのネタにしようと情報収集を始めました。
まずは、国内で入手可能なものから。
Demeterというアメリカのメーカーが出している香水です。日本でも販売展開されているので簡単に入手できます(Amazonにも取り扱い有り)
ここは本当に色んなものをイメージした匂いを出しているので、香水が苦手でなければぜひ一度検索してみてください。Kitten Fur(子猫の毛皮)やPuppy’s Breath(子犬の息)なんて香りもありますよ。
その中で、私が選んだのは…

・Dirt
これは公式で「お墓」を謳ってはいないものの、お墓っぽいというレビューがいくつかあります。
日陰で湿り気がある墓地。昔、我が家のお墓があった場所がまさにこんな感じでした。子どもの頃お墓参りに行き、おばあちゃんやお父さんがお経を唱えているあいだ「退屈だなぁ」と思いながら、手を合わせるのはなんだか恥ずかしくてじっと足元を見つめていた。あの土の色。苔が生えてしっとりとした冷たい積み石。
そんな情景を思い出す匂いでした。
次に、海外から取り寄せた香水(厳密には香油ですが)

今回お墓の香水を探していて知ったブランド「Black Phoenix Alchemy Lab」 サイトを見た瞬間、私の好きな世界観過ぎて一気にアドレナリンが放出されました。公式通販は日本への配送対応可。※ただし注文してから発送されるまで結構時間がかかります。私はちょうどホリデーシーズンと被ったので、手元に届くまでに約6週間かかりました。
そして、私の購入品から「こいつ、お墓の匂いを探してるな」と感づかれたのか、お墓系(?)のおすすめ品一覧表を入れてくれてました。商売上手ですね。
では、鼻の性能には全く自信がありませんが、レビューをしていきたいと思います。【IN THE BOTTLE】が瓶から直接嗅いだ感想。【WET】が肌に乗せた時の感想です。
・Graveyard Dirt
「これは純粋な墓場の塵の香り。墓の土が飛び散り、墓石の苔が軽くふりかかっている」
【IN THE BOTTLE】名前からして、ずばり墓地の土。期待が高まります。嗅いでみると、うわ!草だな~。チガヤみたいなシュッとした葉っぱが頭に浮かびました。このお墓、防草施工・ファイバーレジンをした方がいいですよ。
【WET】この商品はファブリックスプレーだったので、肌には乗せていません。
・Deep in Earth
「愛しい人は土の奥深くに横たわり、私はひとりで泣かなければならない。ローズゼラニウム、スパニッシュモス、アイリッシュイチイ、そして墓地の土」
【IN THE BOTTLE】最初に頭に浮かんだのが「根っこ」でした。次にお漬物。根っこのお漬物ということは大根?
【WET】甘さのないスイカの匂い。スイカそのものではなく「スイカの匂い」の匂い。それから、薔薇の匂い付きトイレットペーパーみたいな偽物の薔薇。時間が経つとベビーパウダーのような匂いに変化していました。
ちなみに、アイリッシュイチイて何?と思って調べてみたら うわ~~家の庭に植えてある木だ。

・Buria
「大地の暗い側面。深く陰鬱な森の香り。墓地の土をひっくり返したような香りと死者への花の供え物が混ざり合う」
【IN THE BOTTLE】名前の意味は埋葬です。めちゃくちゃ針葉樹の匂いがする!それとゼラニウムのような鼻の奥がキュッとなる尖った匂い。
【WET】さっきの尖った感じはなくなって、一瞬石鹸…のように感じるのですが、ちょっと違う。なんだろう、何か懐かしさを感じる。思い出せそうで思い出せない~~を数日繰り返しています。
・Nosferatu
「古い忘れられた地下墓地のような乾いた空気、乾燥したハーブと土、そして赤ワインの膨らみ」
【IN THE BOTTLE】ノスフェラトゥは吸血鬼。バンパイア・ドラキュラとはまた別キャラ。シトラス系の爽やかな匂い。これは、むかし車の灰皿に入っていたビーズの芳香剤!ガソリンスタンドで入れてくれる!あの匂いです。ほかの人のレビューを見ると「赤ワイン」という意見が圧倒的でしたが、私はワインを飲まないのでいまいち分からない…。
【WET】あーワインの匂いがなんとなくわかるかもしれない。いわゆる「芳醇」という二文字が頭に浮かびます。しばらく経つとデパートの化粧品売り場だ。外資系ブランドの香水みたいなゴージャスな香りに変わりました。こんなイメージのお墓に入りたい。
…だんだん、お墓ってなんだっけ?と分からなくなってきました。そして、鼻も利かなくなってきたので次回に続きます。
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甘くてうれしい贈り物
2026年02月18日 08:00
本店の髙梨です。
お仕事でご縁が出来たお客様に年に1~2回、ニュースレターを送らせていただいております。
先日、年末のご挨拶版を送らせていただきましたお客様より御礼の葉書ををいただきました。
ご縁が始まってからもう4年目で、おそらく毎年、いつも達筆なお葉書を頂戴しております。
そして今回もお礼のお電話をし、ひとときの楽しい時間を過ごしました。
とてもお聞きしたご年齢には思えない、いつものハキハキとしたお声でした。
数日経った先日、会社に贈り物が届きました。

そう、バレンタインチョコです!
早速、またまた電話にてお礼、そして笑顔での楽しい時間。
お客様も先日のお電話を嬉しく思っていただいたとのことで、贈っていただけたとのことでした。
これからも楽しい時間を大切にしていこうと思います。
インド出張
2026年02月16日 08:00
篠山店の園中です。 先日、インド出張から帰国いたしました。
今回の行き先は、南インドのチェンナイ。 かつての世界史の教科書では「マドラス」と呼ばれていた街です。現在はイギリス統治前の地名に戻すのが一般的で、カルカッタがコルカタに、ボンベイがムンバイになったように、チェンナイもその流れの一つです。私にとっては、どうしても学生時代に覚えた「マドラス」という響きの方が馴染み深く、地名の変化に時代の流れを感じながらの到着となりました。




今回は、現地の採石場(丁場)や加工工場の視察です。しかし、その合間を縫って、ユネスコ世界遺産、マハーバリプラムの石彫寺院群を訪れました。
この遺跡は、4世紀〜9世紀に栄えた「パッラヴァ朝」時代に造られたものです。 現地で「パッラヴァ朝」という名を目にした瞬間、遠い昔、無駄に覚えた「パッラヴァ朝」ことを思い出し嬉しさが込み上げてきました。

ここに並ぶ寺院は、どこからか運び込まれた石を積み上げたものではありません。 「そこにある巨大な岩山を、そのまま丸ごと削り出した」ものなのです。パッラヴァ朝の石工たちは、ダイナマイトも重機もない時代に、硬い花崗岩をノミと槌だけで、この屈強な岩盤に挑みました。
インドでは、受け継がれる職人のDNAに触れ、改めて「石」という仕事の奥深さを噛み締める出張となりました。
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5年ぶりの再会と、想いを受け継ぐお墓の縮小改築
2026年02月11日 09:00
代表の森田です。先日、遠方にお住まいの先輩から5年ぶりにお電話をいただきました。 「お墓のことで相談があるねん」 という懐かしい声に喜んだのもつかの間、お話をお聞きすると「実は妻を亡くしてな…」とのこと。突然の報せに、言葉を失うほど驚きました。
ご相談の内容は「現在ある墓相型のお墓を、これからの時代に合わせて手入れや管理がしやすい形に作り替えたい」というものでした。

娘さんたちの代を見据えた「お墓守りがしやすい」設計
今回のリフォームで最も大切にしたのは、次世代への想いです。 お墓を守っていく2人の娘さんのご意見を軸に、以下のようなポイントで図面を引きました。
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既存石材の再利用: 長年大切にされてきた石材を最大限に生かし、ご先祖様からの繋がりを形に残しました。
- 五輪塔・代々墓の両方に納骨堂を設置:五輪塔には先祖様・代々墓には奥様のお骨を納めました。新しく購入いただいたのは「戒名板」のみ。
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4分の1へのコンパクト化: 管理の負担を減らすため、あえて区画を縮小。
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徹底した雑草対策: * 区画内は、美しさと手入れのしやすさを両立した「ファイバーレジン舗装」。周囲は、雑草を寄せ付けない「マサコン(固まる土)」仕上げ。

開眼法要の時は、「お墓!可愛いくなったね」と二人の娘さんの笑顔にホッとしました。


お墓を守るって、こんな方法もあるんだ
2026年01月29日 22:11
代表の森田です。久しぶりの投稿となります。
先日、友人の紹介で「お墓じまい」と「お墓の引っ越し(改葬)」を同時に行いました。 「墓じまいなの?引っ越しなの?どっち?」と思われるかもしれません。実は今回、とても素敵な事例があったのでご紹介します。
■「跡継ぎがいない」実家のお墓問題 ご依頼者は奥様でした。奥様のご実家には跡継ぎがおらず、墓守をする人がいないというお悩みがありました。 現地を確認すると、ご先祖様も多く、古い石碑が8本に五輪塔、さらに納骨式のお墓……と、たくさんの石塔が並ぶ立派な墓所でした。
通常なら、これを更地にする「墓じまい」を想像するところですが、ご夫婦が出された結論は驚くべきものでした。
■「広い実家の墓所」を活かすという決断 なんと、「実家の納骨式のお墓(カロート)を処分し、そこへ『嫁ぎ先(旦那様側)の先祖代々のお墓』を移設する」ことにされたのです。
おそらくご夫婦で何度も話し合われたのだと思います。奥様のご実家の墓所のほうが広いという利点を活かし、両家のお墓を一つにまとめる方法を選ばれました。
■安易に「合祀」を選ばない供養のカタチ もし自分が同じ立場だったら、この選択ができるだろうか? そう思うと、本当に素晴らしいご夫婦だと感動しました。
最近は「墓じまい」というと、すぐに永代供養墓(納骨堂)へ移して終わり、というケースも増えています。しかし、安易に合祀を選ばず、両家一緒に自分たちで供養し続ける方法を選ぶ。 まさに供養の形が多様化している、今の時代に合った選択だと思います。
■管理面もしっかり対策 もちろん、今後管理がしやすいように、墓地の中は防草施工(ファイバーレジン)で仕上げさせていただきました。草抜きのあのお手数を減らし、長くきれいに保てる仕様です。
「お墓をどうしよう」と悩んでいる方、こんな方法もあります。ぜひご参考にしてください。
雨の後には良い天気
2025年12月19日 08:00
こんにちは、本店スタッフです。
私は森田石材店ブログのネタ枠だと思っているのですが、今回はあまり楽しくない話題です。
先月父が亡くなりました。
私、まだギリギリ30代。親が亡くなるのはもう少し…いやもっとずっと先の話と思っていました。
1年半ほど前には病気が発覚していて余命宣告もされていたので、心の準備はそれなりに出来ていましたが、それでも人が死ぬ時はいきなりです。
森田石材店には葬祭事業部がありますので、世間一般の方に比べれば日頃からお葬式の事を考えて生きています(もちろんですが、父の葬儀は森田石材店葬祭部・もみじ市民ホールでお世話になりました)
近い将来お葬式をすることになるのだから「私ならこういうことがしたいなぁ」というのも、結構考えていました。例えば、家で飼っていた猫たちが大好きだった父のために歴代の猫の写真を集めたパネルを作って飾ってもらおう と決めて少しづつ制作を進めていました。
父が亡くなる前日、私は仕事が休みでした。一週間前までは普通に会話も出来て、這いながらでも自力でトイレに行ってたのに、この日は明らかに容態が悪くなっていて、痛み止めを飲ませてあげるために父の顔を見た時に「あ、これは明日急いでパネル完成させてしまわないと」と感じました。でも、次の日の早朝には亡くなっていたわけです。
パネルのデータは会社のパソコン内にしかないので、家で作業を進めることもできず。会社に取りに行ってもよかったのですが、ほかの方に気を使わせてしまいそうだから会いたくないなぁと思い諦めました。
これに関しては、もう後悔はしていないのですが「絶対、これをしてあげたい!」という計画・思いがある方。後回しにせずにしっかり準備をしておきましょう。
あとは、実際にお葬式をしてみて思ったこと。
葬儀の日になると父が亡くなってからもう3日目。悲しみより疲れが勝っていました。
そのせいか涙腺の弱さで私の右に出る者はいないのに、この日は一切泣かずに過ごしました。こんなことを言うと「親が死んだのに薄情者だ!」と思われるかもしれませんが、泣きじゃくって無茶苦茶になった状態ではなく、お葬式もお別れの時間も収骨も全部しっかりとした状態で行うことができたし、色んな場面をちゃんと記憶に残せたので私は非常に満足しています。
ずっと昔「年取って醜態を晒したくないから、そうなったら安楽死にしてくれ」と言っていた父。「こういうこと言う人こそしぶとく長生きするんやで」と思っていましたが、人生はどうなるかわかりません。
私自身は「お父さん大好き!」というキャラでもなく、子どもの頃は怒りっぽい父が怖かったし、大人になってからはこだわりが強く妙なマイルールを押し付けてくる父を鬱陶しいと思うことが多かったです。
それでも、私にとっての父はこの人だけです。
葬儀の二日後には仕事に復帰して、すっかり元気に過ごしていますが時々急にスイッチが入って涙が溢れる時があります。
きっとこれは一生直らないんだろうな。

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経本も色々
2025年10月26日 08:00
篠山店のスタッフです。
経本や御詠歌が収録されたCDをご購入される方が時々いらっしゃいます。そんなものがあるのかと感心していたら、実家の仏壇に経本を唱えてくれる人形があるのを思い出しました。

これは通販で購入した物ですが、南無妙法蓮華経…と経本にあるそのままを同じように唱えてくれます。
男性の低い声で、機械的な声ではないように思うので、どこかのご住職の声が録音されているのか、それともご住職を真似て録音しているのかわかりませんが、この商品を見つけた時、家族みんなで良いものを見つけたと即購入しました。
CDやカセットテープも販売されているので珍しい物ではないようですが、当時はレア商品を見つけた気分でした。
祖母がいた時は、毎朝のおつとめでお茶のお供えと共にお経と木魚の音が聞こえていました。
祖母が亡くなりしばらくは父が率先しておつとめをいましたが、いつの間にかこのご住職人形に代わり、そしてそんな時もいつのまにか終わってしまって…
最近では、この人形の活用頻度が減って、お仏壇の一番上の端の方に追いやられています。が、存在感だけはしっかりあるので、お仏壇に鎮座しています。
我が家は日蓮宗なので、御詠歌というものはありません。
お経といえば南無妙法蓮華経、南無妙法蓮華経と唱えているものしか聞いたことがありませんでした。
でも宗派が違えば、色々な経本がありますね。
御詠歌を初めて聞いたのは母方の祖母が亡くなった時でした。テンポがよく耳に残るようなリズム感で、少し楽しみにしながら通っていたような記憶があります。
あるご住職が「昔は法事といえばおじいさんおばあさんが孫を連れて来てな、その頃は今みたいにスマホやゲームもなく、おじいさんやおばあさんが出かけようとしたら、何処行くん?暇やから自分も行く!みたいな感じで、正月や盆よりも法事で家族親戚がみんな集まっていたわ」
「子供達も行ったらお菓子ももらえるから嬉しそうに来るしな」と懐かしそうにお話されていました。
今は法事といっても、みんなが揃うことは難しいともお話されていました。
そのお話を聞いて、母方の祖母が亡くなった時の事を思い出しました。
初めて聞く御詠歌に、今まで出会ったことのない親戚、
母を小さい時から知っている人たち、初めて母親の顔とは違う母を知る、そんな何とも不思議な気持ちになったのを思い出しました。
親戚が一同に集まったのは、あれが最後だったように思います。
それも20年ぐらい前のことなので、今では本当にみんなが揃うのは難しいように思います。
私が常識で育ってきた事が私の子供達世代では理解されないことも多々ある中で、変化を受け入れながらも大事にしたいと思うものは、形を変えてでも残していけたらいいなと、ご住職のお話を聞きながらそんな事をふと思いました。


