森田石材店ブログ - こんな工事もします -
柏原八幡宮階段工事スタート
2024年08月05日 09:00
地神様の新居
2024年05月13日 09:51
代表の森田です。
最近多くなってきたのが、各自治会や株内でお祀りされている地神様の修繕・改築・引っ越しです。その中でも弊社が良くお手伝いをするのが「改築」になります。
氏子さんが一番心配されていることは、ほとんどの地神様の周りは森になっていて大きな木があります。「その木が倒れて他に被害を与えないか?」と、もう一つが「地神様を守る人が高齢化している、引き継ぐ若者が居なくなっている」が大きな問題となっています。
今回お手伝いさせていただいた改築工事は、老朽化した木造のお社と大きな木の剪定です。大きな木造のお社を修繕するのはかなりのお金が掛かる。石だと末代まで維持しやすくなります。現在の建物を無くすと木の剪定も出来ます。
この敷地いっぱいにお社がありましたが、取り壊され石のお社に改築されました。
氏子様がみなさんお揃いになり神事が行われました。宮司様が社に入れられているのが「御神体」です。
この儀式を「本殿先祖祭」と言うそうです。
お社の設計は、ご神体が入る寸法を基準に作成いたしました。観音開きの美しいお社が完成し、みなさんに喜ばれました。
本社展示場の見どころ
2024年04月10日 09:05
代表の森田です。
私が一番作りたかった展示場です。弊社ではギャラリーと呼んでいます。
古民家風の平屋です。この建物の北側(左側)にちょっとした庭園をつくりました。
ギャラリーの接客場所には大きなガラス面から庭が見えるようになっています。
この中心に設置したのは庵治石の叩き仕上げの五輪塔、その隣はイロハモミジと北山大杉、足元には玉龍を敷き詰めました。
まだ、もみじは葉が芽生えかけた状態で、6月から11月の間にいろんな色で楽しませてくれると思います。
窓越し右側には、十三重石塔を設置、この石塔は重要文化財になっている奈良の般若寺のミニチュアです。原寸に基づいて作りました。
窓越し左側は北山台杉の隣に一石五輪塔を設置。この石は滝根石(福島県産)の叩き仕上です。
シンプルな庭園ですが是非お越しの際は、この場所でお茶飲んでください。
石積の棚田
2024年04月02日 08:00
滝野店の中村です。
多可郡多可町加美区に”岩座神”という地区があります。
この地名、何と読むかわかりますか?
“いさりがみ”と読みます。
以前は担当エリアだったのでよくこの地区に行っていましたが久しぶりに訪れました。
この岩座神は「日本の棚田百選」に選ばれております。
標高1005mの播磨地域の最高峰である千ヶ峰の南側山腹の斜面地に棚田の風景が広がっています。
この棚田は鎌倉時代につくられたといわれています。
民家が点在する、日本の原風景とも呼べる棚田の景色、その美しさは西日本一ともいわれています。
改めて訪れてみると、絵画の中に吸い込まれたような不思議な気持ちになります。
何だかジブリ映画に出てきそうですね。
この棚田の特徴は石積みの棚田であることです。
石垣は地場産の石材を用いて作られたと伝えられています。
この石垣には約800年前のものあるそうです。
この石積は下部法面に石組を施し、上部法面を土坡を乗せています。
石組の部分が腰巻に似ているので「腰巻石積」と云います。
全国的に珍しい石積の棚田です。
また、寺勾配と呼ばれる石積みの反り返りの美しさが特徴です。
寺勾配とは寺の屋根の様に、上にいくほど急になりそり上がる勾配だそうです。
寺勾配は、地滑り防止や生態系の保全等、多面的な機能をもつとされています。
また保全のための石垣の草取りは重要な仕事です。
高い石垣の草取りが安全に出来る様にプレートをはめ込んであります。
これだけの石積を手作業で作っていった苦労と技術の高さに圧倒されます。
四季によって様々な顔がある岩座神の棚田、是非一度訪れてみて下さい!
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日本の国石”翡翠”
2024年03月28日 08:00
こんにちは滝野店事務スタッフです
みなさんは翡翠が国石(こくせき)ってご存知でしたか。
私は全く知らなくて、翡翠というのも以外でした。
何となく中国のイメージを抱いていましたので。
じゃあ何だと思ったの?と聞かれてもすぐには思い浮かばないのですが…
国石とはその国家を代表・象徴する宝石のことです。
2016年に日本鉱物科学会により記念事業として選定され、翡翠が日本の国石となりました。
国産の美しい石であることや、石縄文時代より宝飾品として使われてきたことによるものだそうです。
翡翠はカワセミの緑の羽根から名がつけられた緑の半透明な宝石で、
古くから東洋人に好まれ、健康に恵まれるという不老長寿のシンボルだったそうです。
そいえば勾玉にも使われていたような気もします。
それなら他の国はどうなんだろうと気になったので調べてみました。
・アメリカはサファイア→ 国旗の色にちなんで
・イギリスはダイアモンド→ 世界的なダイアモンドの名品を英国王室が所有しているから
・スイスは水晶(クォーツ)→ 水晶の産地、水晶振動子を使う時計産業も有名なので
・フランスはパール→ 歴代の王妃が真珠を好んだから
・オーストラリアはオパール→ オパールの産地だから
・エジプトはペリドット→ ペリドットの産地だから
・ギリシャはサファイア→ 青い海のイメージ
・スウェーデンはカーネリアン→ カーネリアンを材料とするカメオ細工を伝統工芸としていたから
産地だから国石になるのは最もだと思うのですが、フランスやイギリスの理由はちょっと??
そんな風に思うのは私だけでしょうか。
煌びやかなダイヤモンドやルビーとは違った翡翠の魅力は、奥ゆかしさを好む日本にあっているなと思われませんか。
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第32回技能グランプリー大会(石工)
2024年02月27日 10:32
代表の森田です。
第32回技能グランプリー大会の競技委員補佐として参加しました。私が出場したのが第25回大会なので16年前になります。今回も全国から達人ばかりの出場。ハイレベルの戦いが繰り広げられました。
課題は、相盤石をすべて手加工で6時間で仕上げます。
石種は、福島県産(安山岩・江持石)が使われました。花崗岩と比べると軟石になるので加工はしやすいですが、繊細に扱わないと欠けたり穴が空きやすいので注意点は多々あります。
完成した作品です。すべて手加工で1mmの狂いもありません。
兵庫県の中島雄大君が見事金賞です。兵庫県初の優勝で私もたいへん嬉しい限りです。
おめでとうございました。
今回、全国各地から出場された15名のみなさま。
私も経験者の一人ですが、一年前から準備と練習をされてます。本当にお疲れさまでした。
天山石の前で
2024年02月09日 08:00
こんにちは滝野店事務スタッフです。
今日は朝から寒いですね。
先日来店されたお客様で石にとても詳しい方がいらっしゃいました。
表示されているポップを見ることなく石の名前がわかり、特徴もよくご存知でした。
産地にも詳しく丁場(石が採れる場所)の話まで出てきて、
ご職業を尋ねると、
「石屋じゃないけれど『すい石』を集めていて石には結構詳しい」とおっしゃってました。
色々なお店に行ったり展示場も行かれているらしく、セールストークを交え、ご家族の方に一つ一つ丁寧に説明までされてしまい、私はもう出る幕がなくいっしょに頷いているだけでした。
その方が特に気に入られたのがこちらの天山石です。
よくテレビの食レポで色々感想を言われていますが、
本当に美味しいときはコメントを忘れて黙々食べているのと同じでしょうか。
あれだけ流暢に石の特徴などを言われていたのに、
この天山石の前では 「ええなぁ~ 」
ご家族の方が「どこがええのん?何でええのん? 」と聞かれても
「ええなぁ~ わしやったらこれやな」とだけ。
「何十年と長持ちして、色の変化が少ない石がいいんやけど。」
とご家族の方が私にそうおっしゃると、
「これやなぁ~」と満足気に答えていらっしゃいました。
今度は息子や娘と一緒に見に来ますね。
と言われたので、今日からもう少し石の勉強をしようと思います。
天山石とは
深みのある青色と高い透明度が特徴的な九州を代表する銘石。
経年劣化に対し非常に強いので、理想的な墓石材と言われています。
詳しくはこちらを読んでいただけたらと思います。
https://www.morita-stone.co.jp/morita_blog/2017/12/post_558/
https://www.morita-stone.co.jp/morita_blog/2018/01/post_563/
拝み場のお掃除
2024年01月16日 08:00
本店の髙梨です。
先日ご相談頂きました案件のご紹介です。
「お墓に苔か垢がついて汚くなる」とのことでした。
足元の滑り止め加工をしている板石の部分です。
表面はザラザラに仕上げていますので、水では汚れが流れにくい箇所の掃除です。
まずは水をかけて、デッキブラシでゴシゴシと(研磨仕上げと違い、滑り止め加工はこのゴシゴシが出来ます)
そして次に登場は「キッチンハイターの泡スプレー!」
これをシュッシュッとして5~10分置いて、もう一度気合を入れてゴシゴシと!
腕はなかなか張りますが、きれいになります。
これでまたしばらく(数年は)きれいにお参りして頂けます。
本小松石の丁場を見てきました。
2023年10月12日 08:30
仕入れ担当の森田です。
先日、日本石材産業協会の会議が神奈川県で行われました。
神奈川県といえば私たちは本小松石を思い浮かべます。
そうです。東日本では最高級とされる石です。
本小松石で私が一番に思い浮かべるのは、青山霊園にあります志賀直哉のお墓です。
↑ツヤを確認しているのは、若かりし頃の社長です。
さて翌日は本小松石の丁場に行きました。
ここは私も初めてです。
バスを降りてグルっと周りを眺めた第一印象、
「これどこから石が採れるの・・・」
見渡す限り石の層が流れたような壁面は、とても墓石で使えるような大きさは採れそうにありません。
おそらく庵治石と同じように製材率は1~2%程度なのでしょう。
近づいてみると、所々にいい材料があります。
こんな石があったり、
この辺も人の大きさを比較すればいけそうです。
何も知らないと「もう小松石は採れてないなあ」と思ってしまいます。
しかしお話によると次の代ぐらいは充分に石はあるようです。
その後、工場も見学させてもらいました。
やはりこの石も皮つき部分が上手に表現できたらいいなあと感じました。
石そのものに味わいがあります。
余計なことをせず、ビシャン仕上げや皮を残すような石塔が作りたいと感じました。
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