森田石材店ブログ - お墓見聞録 -

後藤又兵衛の墓

2018年05月22日 08:00

中村 淳
中村 淳
滝野店の中村です。
今年のGWは思いがけない発見がありました。
家族総出で父の実家のある鳥取市に行きました。
しばらく会っていなかった祖母の様子を見に行くこととお墓参りが目的です。
お墓は祖母の家からは徒歩5分ほどのお寺の境内にあるお墓です。
地域が変わるとお墓の形も随分と変わるので、興味深く見て回りました。
お墓から祖母の家に帰る時、いつもとは違う道を通りました。
子供たちに「昔はここにお風呂屋さんがあって…」などと思い出話をしながら歩いていた時です。
途中に割と大きなお寺があります。
お寺があるのは昔から知っていたのですが今までは全く興味がありませんでした。
しかしこの時は妙に気になりました。
気になった原因はこちらの石碑でした。
KIMG0604.jpg
一昨年、大河ドラマ「真田丸」が放映されていたのでご存知の方も多いかも知れません。
後藤又兵衛は戦国時代に活躍した真田幸村と並ぶ武将で大阪夏の陣で戦死しました。
ちなみに真田丸では哀川翔さんが演じておられました。
後藤又兵衛の出身は現在の加西市。亡くなったのが大阪。
そんな彼のお墓が目の前のお寺にあったのです。
実際のお墓がこちらです。
KIMG0608.jpg
KIMG0609.jpg
奥様と大阪夏の陣で同じく亡くなった長男の墓も並んでおります。
看板には9代目までのお墓があるそうですが家族にせかされ時間切れとなり発見できませんでした。
私の住んでいる篠山市にも後藤又兵衛の子孫の墓があります。
ちなみに後藤又兵衛が討死したのが5月6日。
私の誕生日です…。
このお墓を発見したのが、なんとっ!
5月5日…。
おしいっ!
戦国武将のお墓は全国に点在していたりするものですが、自分の身近な所にあるとは思いもしませんでした。
このお寺にはこの他にも珍しいお墓があったので次の機会にご紹介したいと思います。

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珍しいお地蔵さま

2018年04月29日 08:00

yoshida
yoshida

滝野店の吉田です。

今回は、加西市の珍しい地蔵菩薩を紹介させていただきます。
今から40数年前に加西市教育委員会が発見し、新聞などで報道されました。表面は、普通のお地蔵さんと変わりはないのですが、裏面には十字架が刻まれたお地蔵さまです。「背面十字架地蔵」と呼ばれており、地元産の凝灰岩で通称「高室石」といわれる石で作られております。
1枚目の写真のお地蔵さまは、加西市教育委員会が最初に発見したお地蔵さまで、大日寺(天台宗)の境内に安置されている50体のうちの唯一の1体です。今から約300年前の享保10年(1725年)に作られたものです。徳川三代将軍の鎖国令から、キリシタン禁制が厳しくなった時代のなかで、その禁制をくぐって信奉していた「かくれキリシタン」といわれる人々がいたことを証明しているといわれております。キリシタン遺物のなかでも、全国的に大変珍しい石仏です。
DSCN2771.JPGDSCN2774.JPG
次の写真は、寛保2年(1742年)に製作された「背面十字架地蔵」です。今でも、集落の墓地の中央に立っています。
朝妻地蔵前.JPGDSCN2765.JPG

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第三十三警備隊慰霊碑

2018年02月22日 08:00

森田 浩介
森田 浩介
仕入担当の森田です。
先日、お客様がある写真を持ってきてくださいました。その写真は広島県呉市にある「呉海軍墓地」でした。
こちらにお墓参りをされた時、偶然にもすぐそばに当社が建立したお墓を発見されたとのことでした。その写真がこちらです。
第33警備隊慰霊碑.jpg
ちなみに、この第三十三警備隊について書かれたページがこちらです。
【地域】フィリピン・ルソン島
【解説】1944年3月5日、内地で設置。4月17日、呉を出発してフィリピンへ。ミンダナオ島ザンボアンガの防衛を担当。司令は池田敬之助海軍大佐。1945年3月10日、アメリカ軍がザンボアンガに上陸。三月末、弾薬が尽きて北方に転進。池田司令は8月14日、ガリカン高地でマラリヤのため戦病死。終戦時の人員は、陸軍の独立混成第54旅団などと合わせて約400人。(参考資料:『戦史叢書 南西方面海軍作戦 第二段作戦以降』563~564頁。『旧海軍恩給年加算調書(8)』216頁)
第33警備隊慰霊碑(建立).jpg
裏面には仙台石の銘板に弊社の名前が彫られています。
過去の資料で、呉に慰霊碑を建てたことは知っておりましたが、それがどこにあって、どんなものなのかは存じておりませんでしたので、本当に驚きました。
こうして旅先で弊社のことを発見してくださる方、本当にありがたいと思っております。そして、作らせていただいたものが長く後世まで残るこの仕事に感謝です。
写真をくださった藤賀様ありがとうございました。

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数え切れない五輪塔

2017年09月26日 08:00

髙橋 圭司
髙橋 圭司

本店の高橋です。

KIMG5112.JPG
これは大小様々の五輪塔です。
神戸市北区、有馬温泉にほど近い専念寺という私がいつもお世話になっているお寺様です。このお寺は開山が1574年(安土桃山時代)とのこと。織田信長全盛期の頃ですね。
明治時代以前はもっと広かった境内の中にあった物が集められてまとめて供養されているのです。
KIMG5111.JPG
日本で五輪塔が建ち始めたのは平安時代末頃からと言われています。また五輪塔を全国に広めた行者たちは高野聖と呼ばれ鎌倉時代以降、高野山を本拠として活動していました。
古いものですから当然磨きはかかっていません。六甲山麓ですからもちろん本御影石です。わたしの大好きな五輪塔のひとつです。もしかするとこの五輪塔も高野聖が納めたものかも知れませんね。
KIMG5113.JPG

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むれ源平 石あかりロード

2017年09月15日 08:00

森田 浩介
森田 浩介

仕入担当の森田です。

今日は私たち石の産地である香川県のイベントをご紹介します。その名も、『むれ源平 石あかりロード』です。高松市牟礼町で今年は8月5日~9月16日まで開催されています。ということは明日で終了です(紹介が遅くてすみません)。
この石あかりロードは毎年開催されておりまして、今年で第7回なのだそうです。私も以前に見に行きましたが、平日でもかなりの方が訪れていました。その魅力は、地元の庵治産地の職人さんが作った石の明かりがとてもキレイだということです。
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沿道はこんな感じです(はやしばらさんのサイトより)
19150_I1102_ishiakari2.jpg
夕暮れに灯る石あかりはとてもやわらかい光でホッとします。上の写真はメインの展示ですが、こうしたひとつひとつの石あかりが数百メートルもある通りの両サイドの軒先などにずらりと並びます。
並んでいる石あかりはすべて売り物ですので、ほしい商品があれば分けてもらえるそうです。
しかし、このイベントで驚いたのは、地元の方々の協力です。石あかりは電気を使いますので、当然電気代がかかります。その電気代は軒先を提供している方の協力なのだそうです。さすが石の町ですね。
今年の石あかりロードは明日までですが、夏の高松に行かれる際にはお立ち寄り下さい。

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壺のままで納骨

2017年07月20日 08:00

髙橋 圭司
髙橋 圭司

本店の高橋です。

個人的な話で申し訳ありませんが、私の父親(故人)は石川県金沢の出身であります。
少し前の話にはなりますが、納骨の時にそれ以前のお骨がどんなふうに納骨されているのか見てみました。
小さい頃からお墓参りには訪れていましたが、中を見る機会は無く今回が初めてです。
カロート.JPG
上の写真は、今現在、私が仕事としている森田石材店のお墓の納骨部分です。
ご覧の様に四方を石で囲みますが底は何も無しです。お骨が土に還る為にです。
下の写真は高橋家のお墓です。
高橋 011.jpg
昭和11年の建立です。
高橋 007.jpg
なんと中には骨壺がそのままで入っていました。
20170720修正.jpg
20170720-2修正.jpg
上が昭和9年、下が昭和43年です。
どちらも火葬されたお骨が壺のまま納骨されていました。
森田石材店のある中兵庫地域においては考えにくい状況です。お骨は土に還らせてあげるというのがこの辺りの習慣です。
壺のままだといつまで経っても還りません。おそらく火葬設備の整備状況の違いが要因かと思われますが、地域の習慣の違いという事でしょうね。
もちろん、父のお骨も現地の習慣に合わせることにしました。

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養泉寺五輪塔

2017年04月18日 08:00

髙梨 剛
髙梨 剛

滝野店 髙梨です。

先日とある寺院墓地にて建碑させていただきました。
その本堂前にどっしりとした五輪塔が鎮座しており、思わずカメラに収めてしまいました。
竿石部(玉の下)で直径2尺5寸角(約75cm)で高さは...約8尺(約240cm)に少し足らず。
※僕が精一杯手を上に挙げて、あとちょっとのところでした
重さは、見た感じ3~3.5トンはあるでしょうか。。。
傍らに書いてある記には「御影石(花崗岩)で造られており、このお寺が開かれた1400年代後半の南北朝時代のものと考えられる」との事です。
500年以上経っても朽ちることのない御影石って、すごい自然の万物ですね。
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おめでたいお墓

2017年04月15日 08:00

yoshidumi
yoshidumi

本店の義積です。

終活の一つに自分が入るお墓を考える方が増えて来ました。一昔前であれば自分の死を考える事は、縁起が悪いと思われがちでした。私も少しそう思っていました。しかし、生きてる間にお墓を建てる寿陵(じゅりょう)墓、生前墓があります。
古代中国では、生前にお墓を建てる事は長寿を授かる縁起の良いものでした。有名な吉田兼好(よしだけんこう)の「徒然草」には、聖徳太子が生前にお墓を建てたという話があります。「日本書紀」にも日本最大の前方後円墳を建てた仁徳天皇の墓を作り始めたという記録もあります。1500年以上前よりお墓を作る風習があったのですね。
古墳は短期間できるものではありません。亡くなられてから工事を始めていたら、埋葬はいつのことやらですよね。昭和天皇が崩御された時、2月24日の大喪の礼(天皇の葬儀)の後、その日の夕方に埋葬されました。事前に造っていなければ不可能です。もし、本当に縁起が悪いのであれば昭和天皇のお墓を生前に作るはずがありません。
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寿陵という漢字も縁起が良い言葉でできています。「寿」という字は長寿や長命など、長生きを表す意味で使わる、おめでたい言葉です。「陵」という漢字は、「みささぎ」や「はか」と呼び「墓」の意味があります。この字が表すように寿陵墓は大変おめでたいものなのです。
また、それ以上に自分の好みのお墓を作れる事が最大の利点です。時間的な余裕があるなかで霊園探しや墓石選びができるので、満足のいくお墓作りができます。デザインや石の種類の選択、また彫刻内容の決定など、まざまな事を時間をかけて行うことができます。
次に家族の負担の軽減ができます。身内が亡くなったとき、「すぐにお墓を建てたい」と思ってもすぐにご希望に合う霊園がみつかるとは限りません。そう考えれば、先に決めておけば安心です。また墓は、課税の対象にならないので、相続税対策ができます。お墓は「祭祀財産」と呼ばれ、土地や建物などの不動産、また預貯金とは区別されています。「祭祀財産」には相続税がかからないため、生前にお墓を購入しておけば、その分の費用を節税することができます。
「自分が入るお墓は自分好みのものが良い」「お墓は大きな買い物なのでじっくり選びたい」そうなると、よりよい人生にするために、生前にお墓を考える方が増えてきているのも不思議ではないですね。

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はるか昔のお参り

2017年03月14日 08:00

yoshidumi
yoshidumi

本店の義積です。

うすぐお彼岸ですね。お墓まいりにいくかたもたくさんいらっしゃると思います。
お墓参りには、掃除道具に、お線香やお花も持っていきます。
お墓参りは当たり前のように思っていましたが、いつの頃に始まったのか知る機会がありました。
現在、確認できている最古の墓は、約6万年前に遡ります。
旧人と呼ばれたネアンデルタール人のお墓がシリアのテデリエ洞窟で確認されています。
ネアンデルタール人といえば学校の歴史の教科書でいえば最初のあたりに出てきます。

さらにイラクのシャニダール洞窟では体を横向けに膝を折った屈葬姿勢の埋葬例が確認されています。
ここでは、墓地内の土を分析したところ、キンポウなど少なくても8種類の花粉が確認されました。
しかし、墓の周りには花粉は確認されなかったそうです。
洞窟奥にある墓に数種類の花粉を動物や鳥が運ぶことは考えにくく、そのことより「人が死者に花手向けた」のではないかと考えられています。
亡くなった者に花を手向ける事は、なんと約6万年前からされていたのですね。
はるか昔に始まったことが今も当たり前のように行なわれています。
私はこのことを知った時、驚き以上に感激しました。
是非お墓参りには、お花もお供えしてくださいね。
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髙梨 剛
髙梨 剛

滝野店の髙梨です。

最近、お客様より「息子らは町に出てしまってるから...」と口にされ、お墓を建てる事を躊躇される方をよく見受けられるようになったと感じます。
昔の霊園の暗いイメージとは違い最近の霊園は明るいイメージのものが増えてきました。
私がおススメする霊園を一つご紹介します。
加古川市にある「加古川市営 日光山(にっこうざん)墓園」です。
広大な敷地にゆったりとした広さの区画、和・洋問わず様々な墓石が山へ向かって雛段のように建てられています。
トイレやごみ箱、休憩所に自販機と施設もしっかり整っています。
そしてこの墓園は加古川市外の方でも申し込みが出来るので、弊社も昔から墓石工事をさせていただいております。
西脇市や加東市から車でわずか30~40分の便利さ。
年3回のお墓参りの時期にはJR加古川駅から直通バスも出ますので、町からのアクセスも心配ありません。
※合祀墓もございます
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くわしくは加古川市ホームページをご覧ください。
http://www.city.kakogawa.lg.jp/shiseijoho/kakogawashinoshisetsu/sonota/nikkoyamaboen

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お墓の展示場

見学会 316日(土)~24日(日) 68日(土)~17日(日)

山南本店久下小学校近く
滝野店JR加古川線滝駅すぐ前
たんば篠山店丹南篠山IC近く