森田石材店ブログ - 森田石材店あれこれ -
丹波佐吉の狛犬
2022年12月06日 08:00

こんにちは、たんば篠山店の上山です。
先日、お隣りの京都府南丹市のお客様とお話をした時のことです。
「森田石材さんは昔の有名な狛犬職人の丹波佐吉っていう人と関係あるんですよね。HPで見ました」
「この近くの魔氣(まけ)神社にある狛犬は丹波佐吉が晩年に手掛けた作品で有名なんですよ」
初代の森田藤四郎は江戸時代末期の名石工、丹波佐吉の孫弟子にあたります。
ルーツ見てきました。
たてがみと尾の形状が独特ですね。
どういう思いで何をイメージして制作していたのでしょうか。
鉄ノミひとつで一打一打、魂込めて作り上げたのでしょう。
この狛犬を見ていて数十年前のことを思い出しました。あるお宅の庭にあった古い大きなカエルの彫物の前足が折れたので新しく作り直したいという依頼があり、破損したカエルを引き取り処分しようとした時に先代の社長から言われた言葉です。
「彫物や形のあるものには魂が宿っとる。簡単に捨てたらアカン」
石工ならでは考えだったのでしょう。
柏原八幡宮「石橋改修工事」
2022年11月15日 09:00

代表の森田です。
柏原八幡宮様の「令和の大修造工事」の一環で、神社入口の石橋を新築させていただきました。
既存の石橋は、所々に穴が空き始めて危険な状態になっていたため改修の運びとなりました。
先ずは、橋を壊す前に「仮設通路」を設置しました。
その後、橋を解体しました。
橋を支えている両端の石積みもかなり老朽化が進んでいて、橋が架かる部分を新しく石積みを行いました。
基礎は、水路部分なので、速乾コンクリートを打ちました。
橋が架かる両端に新しい花崗岩の石積みを5段積み上げました。
柱部分は、基礎から20mmΦのステンレス棒を入れ込んで、幕板もはめ込み加工をして据付
ステンレス製の手摺も設置して完成しました。以前の石橋よりも迫力ある安全な石橋が出来上がりました。
神社の改修工事完成
2022年10月05日 09:00

代表の森田です。
ここ3ヶ月神社の工事内容を紹介しましたが、9月末に何とか完成しました。
9月に入ってから雨が結構多かったので思うように工事が進まず焦りもありましたが、技術部が休み返上で頑張ってくれたお陰で無事に竣工することが出来ました。
先ずは、神田神社(こうだじんじゃ)の紹介です。
最初は写真の状態で、階段の左右もブロック塀、階段の段差も高くて上りにくい状態。夏場は草が伸びて管理も大変でした。
ブロック塀から玉垣に変更して、神社らしくなりました。
また階段もステップ高を16㎝と低く設置し、入口まで石畳の参道にしました。
写真ではわかりませんが、階段の両サイドに水路も設置しています。
以前は手水舎が階段の途中に設置してありましたが、これを階段を登りきったところに移設。
「手水舎が景観にマッチするように」とお施主様のご意向もあり、解体をした石段を使って設置しました。
水が出ている口は立杭焼きで制作。この場所の土も使って焼かれているので、モダンな感じで仕上がりました。
次回は、味淵神社ビフォーアフターをご紹介します。
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広い場所の防草対策
2022年09月14日 09:00

代表の森田です。
神社の改修工事も大詰めを迎えております。
今回は、神社周辺の仕上げをご紹介します。
大半の神社は森の中に作られています。本殿や参道の周囲はたくさんの樹木が茂っていて秋になると落ち葉の掃除も大変です。
よく、草防止に砂利などを使われる事も多いのですが、砂利だと石の隙間に落ち葉が挟まって掃除が困難になります。
そこで今回は「マサファルト」と言う、真砂土(マサ土)を固める工法にしました。
まずは、使用する前に下地作りを行います。
マサファルトを約5㎝で敷きならすために下地を5㎝下で砕石を敷きます。これをランマーで固めた後、マサファルトを敷きならします。
叩きながら敷きならした「マサファルト」に水をかけて仕上がりとなります。
作業は非常に簡単で草防止にもなりますし、落ち葉もホウキで掃くか「ブロワー」で吹き飛ばして掃除をするにも最適です。
難点は、掃除をするたびに表面が多少削れていく事とひび割れが起こりやすい事です。
でも見た感じは土なので自然に溶け込みますし、水が溜まらないので広範囲の施工には最適です。公園などにも良く使用されています。
次回は、完成した神社をご紹介できると思います。
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野面積み
2022年08月26日 09:00

代表の森田です。
只今、大きな神社の改修工事をしているのですが、役員様から
『隣にある「お稲荷さん」をお祀りしている小宮さんを見栄え良く直してほしい』
とのご要望がありました。
周りの石はガタガタになっていて、後ろ側は石も崩れて土が流れ落ちてくる状態でした。
弊社の一番石積みが上手な職人が野面積み工法で土留を作りました。
新しい石は使っていないので、とても自然な仕上がりになりました。
野面積みは規格の石ではないので、センスが問われる仕事です。
積みながら「この石は、ここに使って欲しがってるな」と石と会話しながら積みます。
積むポイントは「四つ角をつくらない」「大きな石と小さな石をバランスよく使う」などなど。
役員様にも大変喜ばれました。
歴史を残してリニューアル
2022年07月21日 09:00

篠山店の園中です。
今回は、観音像が入るお堂の移転に伴い新しくお堂と小さな鐘撞堂を工事した時のお話です。
工事をするにあたり、今まで屋根の上にあった瓦の擬宝珠と銅製の鐘は必ず残して欲しいとのご希望でした。
特に擬宝珠は歴史が古く、観音像が奉納された宝暦12年に出来た物と言うことでした。
ただ新しい屋根に乗せるには、サイズが大きく釣り合いが取れないので、後ろに置く場所を作りました。
鐘もお堂の正面に配置するには難しく、少し離れた所に柱付きの小さい鐘撞堂を建てました。
こちらが全体図です。集落の方からは「以前と比べると小さくなったけど、立派なお堂が出来た。古い瓦の擬宝珠も残せて良かった」と言っていただきました。
小さい鐘撞堂の鐘を鳴らし、参列者の皆さんで観音さんに手を合わせました。
皆さんから「いい具合に移設が出来た」と喜んで頂き嬉しかったです。
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御詠歌の石碑
2022年06月28日 09:00

代表の森田です。
お寺にはそれぞれ御詠歌があります。関西ではお葬儀後、西国三十三か所の御詠歌を四十九日間唱える風習があります。
私も父を送った際、毎日家族で唱えたのですが、それを期に「西国巡礼」を二年かけて回りました。
今回は、真言宗の延命寺様の御詠歌を石に刻ませてもらいました。
正面は御詠歌で、裏面は高野山金剛流御詠歌による布教を発願し会員を募られた経緯が記されています。
また、来年が三十三年に一度の「地蔵菩薩御本尊御開扉」の年でもあるので、この碑を建立されました。
除幕式の風景です。御祈祷ならびに会員の皆様で御詠歌を唱えられました。
向かって右側の方が、この碑の文字を書かれた「書道家の新井芳洋氏」です。
力強さと女性のやさしさも伝わる文字だなと思いました。
玉垣大改修工事
2022年06月09日 17:15

代表の森田です。
第5弾は新しい玉垣に変える工事です。
この写真ではわかりにくいですが、ご神木がお祭りしてあります。
正面に狐の石碑も移設して広やかにしました。
参道も歩きやすく付け替えました。
既設の玉垣は150年ほど前のもので、何回も修繕されているのですが、崩れる恐れもあるので宮司さんも一番心配をされていました。
玉垣の本数は120本ほどあったので、どれくらい寄付が集まるか・・・?
工事前までは70本ほどの寄付でしたが、出来上がれば寄付者も増えるでしょうとの思いでスタートしました。
工事を進めていくとなんと100本まで寄付者が増え、残り20本も完成後約半年で完売となり宮司様も私も感謝感激でした。
一番喜んでいるのは、ご神木の様な気がします。
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