森田石材店ブログ - お客様とお墓づくり -
ご希望の形でご提案しました
2018年11月08日 08:00

篠山店の園中です。
今回は洋型ともデザイン墓とも言われるお墓の話しです。展示場での打ち合わせの様子をご紹介いたします。
墓石と外柵に分け話しを始めました。展示場には様々な墓石が並んでいます。
最初に墓石の形からの打ち合わせです。色、形、大きさを見ていきました。
その中で気に入って頂いたのがこちらの桜みかげの洋墓です。ここからお客様の要望を聞き、好みに合わせて部材を少しずつ変えいきました。
墓石の形は、曲線がやさしいこの形で決定。
お線香は、横に寝かすより立てて供えたい。大きく開いた口は閉じて欲しいとのご要望で、 オリオン型の水鉢台に変えました。
次に決めたのは、石の種類です。黒い石がお好みということでインドの黒い石で提案致しました。
次は外柵の打ち合わせです。目に留めていただいたのがこの外柵です。こちらも外柵の石種や乱貼りの石を少しずつ変えました。
この暖色系の外柵に黒い墓石を合わせることになりました。さて、どんな感じになるのでしょう?イメージがつきにくいので、図面に色をのせてみました。
これがすべて組み合わさって出来たのがこちら。明るい温かみのある外柵に、シックな黒の墓石が生えます。
展示場で現物を見ながら打ち合わせができたので、思ったとおりイメージと違わないものが出来たと言っていただきました。
このように、形や色を組み合わせてオリジナルの形にすることが出来ます。ぜひ、展示場に足を運んでご希望をお聞かせください。
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供養塔
2018年11月03日 08:00

こんにちは、篠山店の上山です。
最近では少なくなってきましたが、供養塔(抜魂済みの棹石置き場)を新設しました。
良くあるのは置ききれなくなった場合、棹石も処分するケースが多いのですが、この墓地では住職のお考えもあって空きスペースに作りました。
長年お祀りしてきた墓石(棹石)を粉砕するのは忍びないというお考えでした。
昔に先祖の方々が大変な思いで作ったお墓もあるでしょう。
魂抜きしているとはいえ今まで何百回、何千回とお参りされてきたお墓。事情が許す限り今後も供養塔としてお祀りして頂ける事を願います。
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小叩き仕上げのお墓
2018年11月01日 08:00

代表の森田です。
今回は久しぶりに小叩き仕上げのお仕事をいただきました。
昭和の初期までは「小叩き仕上げ」で加工したお墓が多く見られました。それは、小叩きで仕上げることが石屋としての目一杯の仕事だったからです。それを最終的に磨くとなると途方も無い時間と労力が掛かったからです。
今の石材加工の工程はというと
- 1.切削機で切削
- 2.グラインダーでさらに削る
- 3.研磨機で磨く
となります。しかし、昔の工程では
- 1.はつり
- 2.ノミ切り
- 3.ビシャン
- 4.小叩き
となります。ここから磨くとなれば、砥石を使って人力でゴシゴシとなるわけです。
現在では機械化が進み、ピッカピッカに磨く方が楽になりました。ですから、手間のかかる小叩き仕上げは、ほとんど目にすることがなくなりました。
さて、小叩き仕上げとは・・・
石工の道具であるタタキを使って、約1ミリ程の間隔で細かく叩いて仕上げる工法です。
こんな道具を使ってひたすら叩きます。この手間のかかる昔ながらの工法で石を叩くととても味わい深いものになります。特にお墓などを作ると、古くなればなるほど侘び寂びが出てきます。
どっしりとした形で、文字を刻むところも額縁のように彫り込み(カト入れ加工)、水皿の部分は蓮の花をかたどっています。
もちろん使用している石は香川県の庵治石です。10年後、20年後が楽しみです。
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オリジナル文字のお墓
2018年10月29日 08:00

滝野店の中村です。
今回のお客様はお墓の建て替えでした。
秋のお彼岸前の法事に合わせて、今ある夫婦墓を代々墓に建て替えるという案件でした。
ご供養を大変熱心にされていて、お墓に対するお考えもしっかりお持ちでしたので、今回は庵治石をおすすめさせて頂きました。
打ち合わせもスムーズに進み、彫刻の打ち合わせをさせて頂いた時です。
「こちらでいくつかオススメの書体で見本を作ってみました」
と、文字CADソフトで作成した見本をご提案しました。
するとそれを見たお施主様が、
「う~ん…。もうひとつやなぁ。一回娘に相談するわ」
とおっしゃいました。
習字の先生でもされているのかなと思い尋ねてみると、書家をされているとの事でした。
私は鼻息も荒く、
「是非とも娘さんの字で彫刻しましょう!!」
とご提案致しました。
お施主様は、墓石に水をかけたときに彫刻部分に水が染み込んでいくのを見て墨で文字を書いていっているようだと大変お喜びになっておられました。
庵治石の目の美しさ、柔らかさと文字がマッチして思わず見とれてしまいます。
社員一同だけでなく、開眼式の際にご住職にからも
「いやぁ~、これはいいお墓ですね」
とお言葉を頂きました。
文字CADソフトも進化していますが、やはり手書きの文字には及びません。
可能な限り、お施主様の書かれた字をおすすめします。
そうすることで、お墓に対するご家族の思いも変わってくるのではないでしょうか。
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大きなお墓②
2018年10月28日 08:00

篠山店の真下です。
前回に引き続き、墓地が大きいお墓づくりのお話をさせていただきます。
前回から、巻石の下に基礎ベースコンクリートをして、巻石を元の所に据え直していきます。
もともと、長方形の区画ではなく、巻石の長さも違います。それを長方形の区画にしたので、このような隙間ができてしまいました。
巻石の厚みも違うので、少し曲がっていますが、金具で固定しました。これでズレることはありません。隙間は目地を入れます。
角も金具で固定して、セメントを流し込み、ネジの緩みがないようにします。
新しく代々墓や霊標を建てて完成しました。巻石の上には、高さはあまりないですが、玉垣をしました。
地元に住んでおられず大きいお墓なので管理が大変だと思いますが、末永くお墓を守ってもらいたいと心から思ったお手伝いでした。
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お墓の地鎮祭
2018年10月26日 08:00

本店の中道です。
「地鎮祭(じちんさい)」とは、家や建物を新たに建てる際に、工事の安全や家の繁栄を祈るために行われる儀式のことです。 その時、お供え物をして、神主さんにお祓いをして頂きます。
今回神主さんをお呼びする事はなかったのですが、お施主様のご希望で、ご自分たちで行うとの事でしたので、地鎮祭のお手伝いをさせて頂きました。
初めに祝詞をあげられ、次にお酒(お神酒)、お塩を土地(墓地)の神にお供えします。お供えはすべて右まわりで、お酒、お塩の順序で行われました。最後に鍬(クワ)入れをして、終了しました。
※地鎮祭は、地域の慣習、神式・仏式、順序・内容など異なる場合があります。
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長ーい歴史
2018年10月24日 08:00

滝野店の髙梨です。この仕事に携わって約15年、この度初めての製品を納めさせて頂きました。
2m50cmの霊標です。初代様~15代様まで約450年弱。始まりは桃山時代です。
そしてもちろんこの後も代々続きます。しかし、もっと驚くことは...こちら
工事前の状態なのですが、なんと15代全ての墓石は夫婦で揃っており、なおかつ個人で亡くなられた方のお墓までしっかりと管理されておられたのです。
ご自宅にはお位牌や過去帳はもちろん、先代様はご自分で先祖様をまとめた一冊まで作られていました。
のちのち、家の歴史を知っていかれる方にとってはこれ以上ない物ですし、素晴らしい供養ですね。僕のお客様では、現段階で一番長い歴史のお仕事でしたが、スムーズに先祖様の整理をさせて頂けました。
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山の上の狭いスペースでの建立
2018年10月23日 08:00

篠山店の園中です。
お墓へ行くにはこの狭くて舗装されていない道を使うしかありません。
通常は、キャタピラーやカートクレーンという運搬機(台車のようなもの)を使用するのですが、急勾配の坂を何度も重い墓石を運搬することは、転倒の危機も伴いますし通路を痛めことにつながります。
そこで今回はラフターを使い一気に墓石の前まで運びました。
建てる場所は、この赤線の枠内。墓石が一つ入るだけの幅。
まず、この既存の夫婦墓の水鉢+花立(黄色い部分)の小物を省き、下がれるところまで後ろに下がり、広さを確保することから作業をはじめます。
<お客様のご要望>
・既存墓は先代が建てものだから残して欲しい。
・代々墓と霊標を建て出来るだけ拝む場所を広く取りたい。
既存碑を、後ろのブロックにあたるまで下げて、据え直しました。
そして、前に8寸角(一枚板付)の墓石と省スペース型の霊標を据付完了。
上からの写真はこちら。一列にきれいに並びました。
今回、少しでもスペースを広く確保する為にした事は
- ①右隣の方と話しをし少し霊標を移動してもらう。
- ②霊標を通常より幅の狭い省スペース型にする。
- ③既存墓を出来るだけ後ろに配置する。
- ④既存墓の花立を撤去し、場所を取らない地挿しの花立パイプにする
お客様よりバランスよく配置されてスッキリしたと喜んで頂きました。
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まだまだ多い夫婦墓。
2018年10月20日 08:00

この写真は皆さんもよく見慣れたタイプのお墓です。私どもが今一番多くお手伝いさせて頂いています。右の墓石が代々墓、左の板が霊標(戒名板)といいます。
墓石には納骨室があり、ご家族皆さんのお骨が入れられるようになっており、霊標にはやはり皆さんの戒名が刻めるようになっています。この形式にすると今後新たに墓石を建てる必要はありません。
霊標に戒名を刻むだけで大丈夫です。お墓のスペースにも限りがありますので、多くの方がこのタイプをお選びになられます。
一方この写真は昔からよくある伝統的なタイプです。ご夫婦毎に墓石を1本建てるのです。おのずと墓石の数はどんどん増えていきます。
こちらのお家は代々墓と霊標のタイプではなく、こちらをお選びになられました。ほかにも同じ形式でのお手伝いがありますのでご覧下さい。
こうやって見ると伝統的な夫婦墓を建てるケースがまだまだ多い事に気付きます。費用やスペースのことを考えると代々墓+霊標のほうが合理的かとは思います。
お墓という特別な物を建てるご家族の想いには理屈では計り知れない大きな何かが存在するのだと改めて感じました。
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区画の敷地面積広すぎる場合のお墓
2018年10月13日 08:00

滝野店の中村です。
滝野店のエリアでは非常に敷地面積の広い墓地がよくあります。
従来お墓はご夫婦ごと若しくは個人ごとに建てられていました。
ですので公営墓地や民間墓地は別として、村の墓地は非常に広く割り当てられています。
10㎡前後の区画なんてざらにあります。
しかし最近の建て方として、「先祖代々のお墓と霊標(墓誌、法名碑)」といったセットの建て方が主流となっております。
建て替え(既に何基か墓石がある場合)はいいのですが、ご新宅の場合ですと広い敷地にポツンと墓石が建つことになります。
また、広い敷地を全て巻石で囲ったりすると予算的にも高額になります。
そして何より敷地が広い分、草引きなどお手入れも大変です。
そこで、
「お墓は建てたい。でも敷地が広くて・・・。」
とお墓づくりを躊躇される場合もよくあります。
この対策として方法はいくつかあります。
ひとつはその区画を返して新たに狭い区画を確保し直す方法です。
しかしこれは墓地規約によって制限されていたり、そもそも狭い区画がない場合もあります。
今回担当したお客様はまさにそのようなお客様でした。
もうとにかく広い区画しかないのです。
3.6m×3.1mの11㎡です。
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