森田石材店ブログ - 石工のひとりごと -

若者は伝統的なお墓を支持

2018年10月19日 08:00

森田 浩介
森田 浩介

仕入担当の森田です。

今回は終活読本「ソナエ」2018年秋号の中で気になる記事がありましたので、ご紹介します。
ソナエ2018秋1.JPG

「若者は伝統的なお墓を支持」(全優石アンケート)

この調査はインターネットを通じて20歳以上の男女4000人を対象に実施されたものです。

自分や家族、親族のお墓について候補となる埋葬方法では、

  • 1位 一般のお墓 52.5%
  • 2位 永代供養 36.7%
  • 3位 納骨堂 23.4%
  • 4位 散骨 19.4%
  • 5位 樹木葬 16.7%

(全体の集計)

アンケートがどのようなものだったのか分かりませんが、予想以上に永代供養が多いですね。

「一般のお墓」を選んだ人が多かったのが、30代男性で65.5%、次いで20代女性、20代男性だったそうです。

ちなみに50代女性、60代女性では「一般のお墓」は不人気で、樹木葬を希望する人が他の層より多かったもよう。

年をとるにつれて、お墓が現実的となり費用のことも考慮に入れた結果になっているのかもしれません。

ちなみに散骨は、他の世代に比べて20代には不人気なようです。もうすでに20代には「散骨なんてダサい」という空気があるのでしょうか?それにしても、若い世代が真面目に回答されていることに、おじさんは感心しております。

以下がその記事の内容です。
ソナエ2018秋2.JPG

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山灯籠

2018年10月18日 08:00

上山 典之
上山 典之

こんにちは、篠山店の上山です。

庭に山灯籠を据付ました。灯籠は石の文化の国、韓国から伝わり神社仏閣を奉る「燈明」として使われました。

社寺に奉納された荘厳な美しさと気品のある端整な形の石灯籠に人々は心を惹かれ、一般の庭園や個人宅にも置かれるようなりました。

八女石
八女.JPG

福岡県の八女石は約7万年前に、阿蘇山から噴出した阿蘇火砕流の堆積物の凝灰岩のため軟質で、彫刻しやすく軽量で耐火性・耐寒性に優れているのが特徴です。

鳥海石
鳥海.JPG

山形県の鳥海石は安山岩で吸水性がよく苔が生えやすいのが特徴です。

最近では、需要が少なくなった山灯籠ですが、やはり風情があり見る人の心を落ち着かせる効果があリ、年月が経ち苔生して味わいが出てきます。

石の特徴と職人の手造りによる造形の美しさ荘厳さを残していきたいものです。

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間知石の種類

2018年09月30日 08:00

森田 茂樹
森田 茂樹

間知石とは石積みに使う石です。

昔は石を切り出した残りの石(端材)で作っていましたが、日本の採石場も数少なくなったのとコストの問題で間知石を作る業者が少なくなりました。

近年は大半中国加工で使用しています。

通常、割肌仕上げという方法で自然の石割れ模様を出しているものが多いのですが、少し手を加えて表面をノミ切仕上げにすることもあります。

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これは割肌の間知石です。通常よく使われるものです。

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こちらがノミ切仕上げの間知石です。表面が平らにノミ加工をしています。昔の蔵の土台石やお城や神社仏閣の石積みなどはノミ切加工が使われています。

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この石積みは清水寺で撮影したものですが、角の石が(ノミ切加工)で組んであります。

お城も同じですが、手足を掛けて登り難いとも言われていますが、角がビシッと決まると全体がとても引き締まって見えます。

今回のノミ切間知石はお墓の擁壁に使います。年月が経つとイイ侘び寂びが出ると思いますので、完成しましたらご紹介します。

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社屋玄関の石張り工事

2018年07月12日 08:00

森田 茂樹
森田 茂樹

代表の森田です。

先日、社屋玄関の石張り工事をしました。

側面は本磨き、歩く面はジェットバーナー仕上げ(滑らない加工)でインパラブラック(南アフリカ産)の黒色の石を貼りました。

1.壁側に石材専用接着剤を5点ほど付けます。
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2.高さを調整しながら20ミリ厚の石を貼り付けます
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3.基礎コンクリートと接着するために「とろセメント」を流す。
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4.空練りのモルタル(セメントと砂を混ぜ合わせたものを均す)
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5.もう一度その上から「とろセメント」を流す。
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6.板石25ミリ厚の石を貼り付ける
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7.完成です
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同じ石でも、磨くと叩くではこんなに色合いが違います。

綺麗な仕上がりになっていますので、一度御覧ください。

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地震対策

2018年06月28日 08:00

上山 典之
上山 典之

こんにちは、篠山店の上山です。

先週の大阪北部地震から10日余りが経ちましたが、被災地では余震も続きまだまだ不安な日々が続きます。被災された方々にはお見舞い申し上げます。

昨日、訪問した篠山市にあるお寺様は保育園も運営されていて、通園路に面している老朽化したブロック塀の取り壊しをしていました。

ニュースでも伝えていた控塀の有無や鉄筋の量等、何よりも塀にヒビが入っていました。

地震.JPG

お話を伺うと、高槻市の小学校でのあの痛ましい事故を受けての対応という事でした。

地震2.JPG

お墓については弊社では、阪神淡路大震災以降に新規墓石建立時の免震(吸震)施工を標準化しております。

地震3.JPG

これが振動を吸収するゲルパッドです。

地震4.jpg

(施工方法に一部企業秘密がありモザイクがかかっています)

地震大国日本、いつ起こっても不思議ではありません、建築業界ではあたり前の地震対策。お墓もこれからは免震です。

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石張り検定

2018年06月26日 08:00

森田 茂樹
森田 茂樹
代表の森田です。

今年も兵庫県石工技能士会主催で「石張り検定」が行われました。私は本年も検定委員として審査をしました。

年々検定を受ける方も減少しているのですが、今年は他府県からの受検者が多くてビックリしました。
東京オリンピックや大きな公共工事は技能士の免許が必要で、いろいろと調べたら兵庫県で開催していることを知り申し込まれたそうです。
IMG_6829.jpg
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検定課題は、鉄の柱にみかげ石を貼り付けます。
石が外れないように各石にドリルで穴を開け、5ミリの針金を穴に差し込み反対側は鉄の柱に巻き付けます。
なかなか針金が固くて巻きつけるのにもひと苦労です。私は20年ほど前にこの検定を受けたのですが、その時は毎晩必死で練習をしました。
CIMG2208.JPG
こちらが課題の完成写真ですが、3時間半の時間制限があるので、かなりハイペースでやらないとタイムオーバーで失格になってしまいます。
今年は何人の合格者が出るのでしょうか。

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栗石を使った基礎工事

2018年06月23日 08:00

中村 淳
中村 淳
滝野店の中村です。
今回は基礎工事についてお伝えします。
今回施工した墓地は地盤の緩そうな場所でした。
そこでお客様には通常のベースに加えて”栗石”を敷く事をおすすめ致しました。
当社では通常、ベタ基礎を採用しております。それに加えて今回は”栗石”を敷きました。
栗石というのは岩石を打ち割ってつくる小塊状の石材のことで、楔状に交互に敷きこみ地盤を固めるために用いられる石材のことです。
こちらが施工前です。
①施工前.jpg
まず根堀りといってベースを打つ部分を掘削していきます。
根堀り.JPG
次に転圧。掘った所をランマーという機械で締固めます。
転圧.JPG
そしていよいよ”栗石”の登場です。
下の写真のように敷き詰めていきます。
敷き込み①.JPG
敷き込み②.JPG
その後、砕石を入れて隙間を埋めて再び転圧をして締固めていきます。
転圧②.JPG
次に鉄筋を敷いていきます。
鉄筋.JPG
鉄筋を敷いた所にコンクリートを打設して完成です。
ベース完成.JPG
このように地盤が緩い場所には栗石を敷く事をおすすめします。コストは多少UPしますが、後々にお墓が傾いては本末転倒です。しかも傾いてから基礎をやり直すというと費用も大幅にかかりますので、是非導入をおすすめします。

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自然石に彫刻

2018年05月09日 08:00

森田 茂樹
森田 茂樹

代表の森田です。

石に文字を彫刻するのはサンドブラストという機械で、石材用の砂を吹き付けて彫ります。
切り石はきれいな平面なので、ゴムシートも貼りやすく、彫刻もしやすいのですが、自然石はゴツゴツした面に彫刻するため3倍の時間を費やします。IMG_6455.JPG

自然石の場合は、特殊ゴムのりを2.3回塗り重ねて、二日間ほど乾かします。それから「南無大師遍照金剛」の文字をカーボン紙で写し、文字のフチをカッターで切り込み、彫刻面を剥がします。くり抜いたところにエアーで砂を吹き付け彫っていきます。

IMG_6474.JPG

太い線は深く彫り、細い線は浅く彫り、凹凸をつけて彫ります。ここが職人技ですね。

白い部分の特殊ゴムは水で溶けるので、剥がして完成です。

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谷積みと布積み

2018年04月24日 08:00

森田 茂樹
森田 茂樹

先日NHKを見ていたら「ニッポンに蒸気機関車が走った日」が再放送をしていました。

子供の頃は鉄道ファン(少しだけ)でしたので、興味深く見ていました。新橋から横浜までの線路工事を聞いてビックリ、山の手線の外側は海だったのですね。

IMG_6383.JPG

このイラストの様に当時海だった場所に線路を敷いたそうです。

その理由は、品川周辺に鉄道建設反対であった薩摩藩(西郷隆盛)の屋敷があり、そこに線路を敷くことは不可能と判断し海沿いに作ったそうです。

私が感銘したのは、線路の左右の石積みです。明治3年から明治5年の2年間で工事を考えた場合、あらゆるところで納期短縮を考えたと思います。

その一つが、石積み工事です。強度の強い(谷積み)を海側に、強度は落ちるが工期短縮が図れる布積みを陸側に採用している。

これは手抜きじゃなくあらゆる状況の中で、最善の方法(工法)で用いている。

石積みを見られる際は、参考にして下さい。

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森田の基礎工事

2018年04月17日 08:00

中道 祥貴
中道 祥貴
本店の中道です。
お墓の外柵(区画)の工事には、一般的には基礎の工事が必要です。不必要な場合や、新たに基礎工事をしない場合もありますが、ほとんどの場合には、鉄筋入りの基礎ベース(コンクリート)をします。
基礎工事には大きく分けると 杭打ち基礎と直接基礎の2種類のに分けられます。杭打ち基礎は名前のごとく、地盤に杭を打ち、その上に基礎のコンクリートをします。直接基礎には 独立基礎・布基礎・ベタ基礎 といった、3種類の施工方法があります。
今回は 森田のベタ基礎がどの様に行われているのか ご案内したいと思います。
まずは 施工前、これから工事が始まります。
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ユンボを使ったり、手作業で掘り方をします。
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根掘りの完成です。
4.17基礎 3.JPG
次に、ランマー(転圧機)を使って 丁寧に地盤を締め固めます。
4.17基礎 4.JPG
充分に締め固まった地盤に、三分鉄筋を敷き詰めます。
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コンクリートを流し込みます。
※中央部分は 納骨堂の位置なので、土の状態を残します。
4.17基礎 7.JPG
ベタ基礎の基礎工事の完成です。
4.17基礎 8.JPG

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お墓の展示場

見学会 316日(土)~24日(日) 68日(土)~17日(日)

山南本店久下小学校近く
滝野店JR加古川線滝駅すぐ前
たんば篠山店丹南篠山IC近く