森田石材店ブログ - お墓のリフォーム -
私がこだわったお墓づくり
2020年06月15日 08:00
代表の森田です。
やっと念願の我が家のお墓が完成しました。
当然ながら、私もお墓づくりの当事者になるのは初めての体験です。仕事上、あれもこれもと考えがちですが、自分なりに反映したいことを考え、今回のお墓づくりとなりました。私の個人的な「こだわり」をいくつかご紹介します。
こだわり1.小さなお墓にしたい。
長年いろんなお墓を見てきました。その中でも昔ながらの夫婦の戒名が刻まれた小さなお墓が好きだったので、父が建てた五輪塔と祖父母のお墓を小さく再加工しました。
再加工することで、43年前の墓石が新品同様になりました。
(加工前)
(加工後)
こだわり2.蓮の花を付けたい
お墓自体がシンプルなので、蓮華加工をしました。蓮華には上蓮華と下蓮華(伏蓮華・逆蓮華ともいいます)があるのですが、あまり派手になるのが好きではないので、下蓮華のみを付けることにました。これも、今までの石を加工しました。
こだわり3.つながない一本物の延石
石の種類によって長尺物が採れる石があります。長尺といっても通常は3~4mが最長とされています。しかし、最近調子がいい中国の吉林省から採石される吉林白という石は結構長いものが採れると聞き、ダメ元で聞いてみたところ、「4.7mの一本物が採れる」ということで、この延石を仕入れました。
吉林白は石目もきれいでオススメです。
こだわり4.写経を入れました。
これだけは、どうしてもやりたかったのが「写経」です。今まで多くのお客様に「写経」を勧めてまいりましたが、当然、自分の時もやりたいと思っていましたし、これをすることでお墓へ感情を注ぐような気持ちになります。
そして家族みんなの写経を納めました。生前父が書いていたものも見つかったので、それも一緒に納めました。
写経に一番ハマっていたのは長女でした。「めっちゃ楽しかったもっと書きたい」と言ってました。また東京にいる長男がちゃんと写経を書いて送ってくるか心配しておりましたが、納骨日ギリギリに到着!!
家族全員で作ったお墓になったと思います。
これはお墓の中にあった43年前の写経です。私が中1の時に書いたものも入っています。
納経した様子です。
ようやくお墓が完成して私はホッとしていますが、母はお骨がお墓に入ってしまったので寂しい様子です。
before
after
自然石の文字彫刻
2019年12月11日 08:00
代表の森田です。この自然石は何に見えるでしょうか?
涅槃像のイメージの石です。
右側が頭と思って見てもらうとなんとなくイメージがつくと思いますが、お寺の庭に設置致します。
真ん中に◎が彫ってあるのが、禅における書画のひとつで一筆で描いた「円相」(一円相)とも言われます。
悟りや真理、仏性、宇宙全体などを円形で象徴を表現したものとされるが、その解釈は見る人に任せる…と言われています。
禅宗(臨済宗・曹洞宗など)のお墓や位牌の頭の部分にも彫られています。
今回は円相の部分をサンドブラストで彫った跡をさらに綺麗に仕上げるために手加工を加えました。
コンプレッサーノミで細かく突っつく様に加工します。
近々設置しますので、据付の風景や完成を紹介したいと思います。
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箱庭づくり
2019年11月24日 08:00
代表の森田です。
この写真は、本社の玄関なのですが、昨年リフォームをしてから何も手をつけていなく適当に植木や石の置物を置いていただけでずっと気になっていました。
天気も良くて日曜日に一人でコツコツと箱庭を作りました。
適当な栗石と大きな石を持ってきてコンクリートでガタツキが無いように据え付け
石と石の間にコンクリートを詰めて刷毛でチョンチョンと叩くようにしながら石より少し低めで仕上げます。
完成です。最初に「雪見灯籠」を活かしたいなと思って、台石探しをしてこの様なイメージで作りました。
作業時間は約6時間ほどです。
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リスを使った記念碑
2019年10月21日 08:00
代表の森田です。
先日、久しぶりに記念碑のご依頼をいただきました。ご依頼をいただいた会社は、10年前にも50周年事業で記念碑をお世話になりました。
さて、今回はどんな形にしようか?コンセプトは何か?と現在、試行錯誤しております。
メインは「リス」の石彫りを置く形で決まったのですが、イメージは「リスがくるみを食べている感じ・・・」。
いざ、作り始めると・・・なかなか、くるみに見えません。
実物ばかり見ながら作っても上手く作れないので、イラストをインターネットで探して、それも参考にして作りました。
くるみを食べているように見えるでしょうか?単純な形の物ほど難しいということが良くわかりました。
書道でも画数の多い文字はそれなりに形になりますが、画数の少ない文字はカッコよく書くのが難しいものです。どんな仕事も同じですね。
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武田双雲書の記念碑
2019年07月28日 08:00
代表の森田です。
久しぶりにお電話をいただき、神戸のT会社に訪問しました。
早いもので、はじめてご縁をいただいたのが10年前でした。自分の感覚では5~6年前のような気がするのですが、時の速さに驚くばかりです。
さて、その時に作らせてもらったのが会社創立50周年の記念碑でした。久しぶりに、この記念碑を見るのも楽しみでした。
力強い「開」の文字は「武田双雲先生の書」です。
この文字はサンドブラストで粗彫りをしてからノミで文字の底を強弱をつけて仕上げていきました。
石材も本御影石で希少価値の高い石のため、失敗しないように緊張感バリバリで彫ったので、自身の思い出深い作品です。
10年ぶりに観て、景観にとても馴染んでいました。特に文字は長年の水垢が浸透してとても自然な色合いになっていて嬉しくなりました。
自然の石は年月が経つほど良いですね。これから益々貫禄がでると思います。
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庵治ストーン2019に行きました。
2019年06月18日 08:00
仕入れ担当の森田です。
少し前になりますが、6月8~9日に香川県高松市で庵治ストーンフェア2019が開催されました。
私は8日(土)に伺いました。
今回も色んなものがありましたが、ちょっと変わったものをご紹介。
SHINというブランドのステンレスフレームの頑丈な納骨堂なのですが、周りの石の間に植物があります。
今回は造花でつくられていますが、実際に本物でこんな風にできたら素敵ですね。
ちなみに今回のフラワーデザインはラムズイヤーの岩田さんがされたそうです。
さてメインの展示ブースでは地元の方のテーマごとの作品がありました。今回のテーマは舟形地蔵さんと狛犬。
どれもいい作品でしたが、私が気に入ったものをご紹介します。
お地蔵様↓↓↓
狛犬さん↓↓↓
細部まできれいに仕上げられています。迫力あります。
デザインがいいです。あと5年早かったら、うちの息子が持って帰りたいと懇願していたような・・・。
庵治石は硬くて目が細いので、石彫刻品にはいいです。もちろん作られた職人さんの腕が一流なのは言うまでもありません。
やっぱりお地蔵様は国産のものをできるだけ納めたいです。
最後に私が今回気に入って買ったものがこちら↓↓↓
伊達冠石でできたお地蔵様です。
お地蔵様の高さは10cm程ですが、とてもいい作りでしたので思わず買っちゃいました。
横顔はこんな感じです。いいホッペしてるでしょ?
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祈りの日記念法要
2019年02月19日 08:00
仕入れ担当の森田です。
PRAY for ONE という団体をご存知でしょうか?
「PRAY」=「祈り」
日常にある”小さな祈り”を大切にしてみませんかということを目的に、2015年に設立され活動が続いています。
ホームページはこちら
動画のURLはこちらです。
さて3月27日は「祈りの日」なのだそうです。その記念イベントとしてこんな催しがあります。
東京大田区にある池上本門寺で金澤翔子さんの席上揮毫がございます。抽選で200名の方が招待となっております。
金澤翔子さんといえば、ダウン症の天才書家として有名です。2012年には大河ドラマ「平清盛」のタイトル題字を書かれた方です。
ご興味のございます方は、少し遠いですが一見の価値ありですよ。
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石造美術ってなあに?
2019年01月25日 08:00
仕入れ担当の森田です。
今日はこの「石造美術ってなあに?」という本のことをご紹介します。
この本は2014年に石文社から発行されました。元になっていますのは三橋國民先生のお話です。
三橋先生については以下をご覧ください。
この本が出版される前の2011年2月に、私は一度先生のお話を直にお聞きする機会がございました。この本にも紹介されている町田市の勝楽寺でした。
当時でさえかなりのご高齢でしたが、お話はとてもパワフルで
「みなさんが真剣に石のことを考えていいものをお客様に教えてあげてください」
という趣旨のことをお聞きした記憶があります。
ふと思い出して、この本を読み直しました。あの時の講演の記憶が蘇ってきました。本の中では話の内容と並行して先生の作品も紹介されています。それがまたいいんです。実際に先生の作品もその当日に見ました。その時は「新しいのにこんなにいいなんて…。」と思いました。
近年につくられた宝篋印塔なのにどっしりとしていて魅力があります。室町時代や鎌倉時代の石造物にいいものが多いのは分かりますが、こんな現代にもこれをプロデュース出来る人がいて、それをものに落とし込める人がいるのだなと思いました。
先生のことが気になって調べましたら、昨年の2月にお亡くなりになっておられました。
行年97才でした。業界紙等で載っていたのかもしれませんが見落としていたようです。
ご冥福をお祈りいたします。
ちなみにこちらが先生のお墓です。その当時に見せていただきました。三尊仏があり、古い灯籠がありカッコいいです。
この本は石文社でも販売されています。当社にも数冊ございますので、もしご興味がございます方は弊社までお声がけください。
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飛び石の作り方
2018年12月19日 08:00
お墓じまい
2018年10月22日 09:00
滝野店の吉田です。
20数年前に弊社で建墓していただいた遠方にお住まいのお客様ですが、なかなかお参りが出来ないので、この度「お墓じまい」をして住んでいる所の近くの納骨堂にお骨を納めることにされました。
性根抜きとお墓の撤収は、別の日にすることにしましたので、性根抜きの当日には「骨上げ」だけをさせていただきました。
ご家族の皆様で当墓地での最後のお参りと、御寺院様による性根抜きを済まされ、いよいよ骨上げです。花立と水鉢(家紋の彫刻してある石)をどけると納骨堂があります。
新しい骨壷を用意して、お骨を納骨堂から移していきます。全て移し終わった後に、ご家族の方でお酒とお塩にてお清めをしていただき、花立・水鉢を元に戻して後日の引き墓を待ちます。
お孫さんも一緒に一緒にいらっしゃっており、新しい場所でのお祀りも先々まで心配ないことと思います。
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