森田石材店ブログ - ちょっと考えてみました -

願い事を叶えたい

2023年06月20日 08:00

本店事務スタッフ
本店事務スタッフ

こんにちは、本店スタッフです。

もうすぐ七夕の季節ですね。

七夕のあの曲を口ずさんでいると、ふと2番冒頭の「ごしきのたんざく~♪」で「待って、ごしきって何?」と引っ掛かりました。

幼少期に覚えた童謡って特に歌詞を見るわけでもなく、親や音楽のカセットから音だけを聞いて覚えているので「ごしき」が「五色」の事だとも知らずに今まで生きてきました。

さて、その五色が何かと言いますと「・白・」のメンバーで構成されています。

お寺の五色幕や鯉のぼりの吹流しもこの色です。

これは中国の陰陽五行説という考え方に由来しているのですが、本来は「・白・」だったのが、日本ではあまり好まれない黒の代わりに高貴な色の紫へ。また、緑を「あお」と呼んでいたことから「・白・」の五色に変化したと言われています。

現代ならピンクや水色・オレンジなど色とりどりの短冊も使用しますが、本来七夕の短冊は↑の五色だったのです(ちょっと渋めの仕上がりになりそう…)

そして、願い事の内容によって色を選ぶシステムになっていました。

赤…礼 両親や先祖への感謝に関する願い事。

白…義 規則や義務を守る達成の願い事。

緑…仁 成長に関係する願い事。

黄…信 人間関係に関係する願い事。

紫…智 学業に関する願い事。

 

「〇〇が出来るようになりたい」は緑。「テストで100点とりたい」は紫ですね。恋愛関係は黄色でしょうか。白は「遅刻をしないように」とか?赤は内容が限定されますね。

現代ではあまり聞かなくなった風習ですが、もし短冊を書く機会がありましたら思い出してみてください。

 

追伸

七夕飾りにもいろいろ意味があるのですが、その中で私が気になったものをひとつ。

屑籠(くずかご)です。七夕飾りを用意していて出たごみを中に入れて一緒に飾ると、無駄遣いをしない「倹約の心」を育てるんだとか…。

倹約の心…私に一番必要なものじゃないですか。取り急ぎ、屑籠だけ作って展示場の観葉植物に飾っておきました。

 

よく晴れた日に

2023年06月16日 08:00

中村 淳
中村 淳

滝野店の中村です。

先日、妻の祖母が他界しました。

95才。

誤嚥性肺炎でした。

晩年の数年は施設に入居していましたが、コロナ禍で面会しにくくなると認知症がすすんでしまいました。

子供たちにとっては「人との別れ」が初めてで、年に一度しか出会えなかったとは言えかなりショッキングな出来事だったようです。

お葬式は親族のみで執り行われたのものあり、涙よりも笑顔の多い理想的なお葬式でした。

そして何よりも印象的だったのが、お葬式当日これ以上ない「快晴」でした。

実は我が家はなかなかの雨家族で特に妻と長女は「超」の字がつく雨女。

妻と長女のいるところに雨雲あり。と言っても過言ではありません。

でも快晴でした。

そこで前回ご紹介した「七墓巡り」を思い出しました。

「七墓巡り」のご利益に「葬式の日が晴れる」というものがあります。

これって何気ないことですが、すごく幸せなことだと思います。

少しこじつけかもしれませんが、

「毎月お墓参りしてるおかげで、ひいばあちゃんのお葬式がいい天気で出来たんやで」

と子供たちに言いました。

話したタイミングも良かったのか神妙な面持ちで聞いていました。

すぐに忘れちゃうだろうから、頃合いを見計らって言い続けようと思います。

お墓参りのご利益に「葬式の日が晴れる」というのはステキだなと思いました。

人形たちにありがとう

2023年06月01日 08:00

本店事務スタッフ
本店事務スタッフ

こんにちは、本店スタッフです。

森田石材店の葬祭部もみじ市民ホールでは、6月に人形供養祭が開催されます。

入社して初めて人形供養祭のチラシ作成を頼まれた時に、過去の供養の写真を見て日本人形やフランス人形以外にも、テディベアやキティちゃんのぬいぐるみなどもたくさん並んでいて「こういう人形も供養が必要なの?」と疑問に思いました。

私のイメージでは、人形供養というのは雛人形や市松人形のような人の姿をした物を「自分で処分するのはなんだか怖いから供養してもらう」ために行っているんだと思っていました。

なので、読んで字のごとく「人の形」以外の物は別に供養しなくても、そのまま処分すればいいのに…と感じたのです。

 

そもそも人形供養とは…

日本には八百万の神という「全ての物に神が宿っている」という考え方があり、特に古くから大切にしていたものには魂が宿るとされています。

そのため、思い出が詰まった人形やぬいぐるみなどを粗末に扱うことに対して抵抗を感じる方が多く、そうした方のために役目を終えた人形に対し感謝の意を込めて供養する「人形供養」という習慣が生まれました。

つまり、持ち主の想いがこもった人形であれば猫でもクマでも怪獣でも、しっかり供養してもらい「今までありがとう」と、お別れするのが良いということですね。

怖いから供養してもらう、というのも間違いではないですが、人形への感謝のために供養するというのが素敵です(広告にもその文言が入っております)

 

…という文章をまとめながら、人形供養という儀式はとてもウェットな考え方だなぁと思ったのです。

ドールオタクには「ウェット派」と「ドライ派」という考えがあります。

どちらも人形が好きという点は同じなのですが、人形に人格を与えて本当の人のように接するウェット派と、好きだけれどもあくまで人形は人形、物であるという考え方をするのがドライ派です。※物だと思っているから扱いが雑…ということではありません。

ちなみに私はドライ派なので、興味が無くなれば未練なく処分します。

私の人形やおもちゃは私が死んだらどうなるのか…たまに考えますが、答えは出ませんね(終活の話はまた次の機会に書きたいと思います)

今すぐなら、大切にしてくれそうな友だちに無償で譲りますが、何十年も後となるとそれも無理です。

苦労して集めたコレクションたち、二束三文で売られて知らない人の手に渡るくらいなら「私のためだけに人形供養祭を開催してもらって全て処分してほしい」と遺書に書いておこうかな。

私の人形供養祭の写真、めちゃくちゃ見たいな~。絶対映えるからTwitterにアップしたいな~。

森田 浩介
森田 浩介

仕入れ担当の森田です。

先日、ある方に「石の魅力が分かるいい本ないですか?」

と難しいことを言われまして、この本をおすすめしました。

それが「石造研究 池上年の世界」です。

 

石造美術の本はたくさんあります。

代表的なのがこの本「日本仏塔」です。

デカイです。

2冊になっていて、写真と解説があります。

一時、古本市場では20万円を超えていた代物です。

最近は3万円前後で落ち着いています。

 

さて本日ご紹介します「石造研究 池上年の世界」はこちらです。

日本仏塔の著者でもある石田茂作さんの監修です。

収められているものには、石田さんとの共同作品も多くございます。

 

日本仏塔はその名の通りお墓が中心です。

こちらは灯籠から仏像や石塔に至るまであります。

池上さんの石とのスタートは灯籠でした。

その出会いは本文によると、

「大正13年皇太子ご成婚式に岡崎市が石灯籠一対を献上することに決め、たまたま市内で美術教師をしていたわたしが、設計を頼まれたときからである。」

この灯籠は今も赤坂離宮にならんでいるとのこと。

 

この写真集は500部しか作られておらず、その一冊が当社にあるのは大変嬉しい限りです。

この本の中に私の大好きな一節があります。

 

石は硬いにかぎる

硬い石を使って

太い指で押さえたような

石の柔らかさが

内側から出るようで

なければならない

 

この言葉に出会い、叩いた石を見るたびにこの言葉を問うようになりました。

これも古本市場にはまだありそうです。

滝野店事務スタッフ
滝野店事務スタッフ

こんにちは 滝野店事務スタッフです。

少し前の事ですが、叔母が家を訪ねて来たときに香典袋の向きが違うと言われました。

「仏様が読みやすいように向けなければいけないのに、これだから新宅は…」って、お小言を言われてしまいました。

言われてみれば正しいような気もするけれど、気になって調べてみました。

 

御香典をお仏壇にお供えする時は、

正面を自分に向ける 』 のが正しい向きです。

一般的に言われているのは、
仏様に正面を向けてお供えすることによって、仏様が慈悲を感じ御香典を私たちの方へ向けようとされますが、仏様は向きを変えられないからだと言われています。

ですから、始めから自分の方を正面にしてお供えすることは、仏様にとっても有難いことだと考えられています。

「仏様に対して正面を向けてお供えする」という間違った知識を覚えている方が多いみたいですね。

髙梨 剛
髙梨 剛

本店の髙梨です。

お墓の新しくされたり、リフォームに手を入れられたりと商談させて頂く日々。

しかし、これまでもいくつかご紹介はさせて頂いてもおりますが、先月と今月は特に(お彼岸までの時期的にもありますが)遠くに引越しされるとか、跡を見る者がどうしてもいないとか、様々なご事情で「お墓撤去」をされた方が多かった時期でした。

この方々はすべて私が担当させて頂きましたお客様です。

撤去跡は殺風景で物寂しいですが、草が生え、石塔が傾き、どこの誰のお墓なのかも判らないような「無縁墓」になってしまうよりかは、ちゃんと納められていたお骨も丁寧に新しいお墓や供養塔へ安置される。

そこを考えれば、時代ではありますが、これもひとつの先祖供養のカタチなのかも知れません。

髙梨 剛
髙梨 剛

本店の髙梨です。

これまでお墓づくりに携わらせて頂きました数多くのお客様。

当時は元気でお若かった方でも、20年近く経つと訃報を耳にすることが多くなってきます。

先日もご主人様がお亡くなりになったと、携帯にご連絡頂きました。

 

こちらのお宅は16年ほど前にご家族を亡くされ、お墓をさせていただきました。

僕と同じ年齢の方を亡くされたので、普段より一層、お互いに近いお付き合いが出来たと思っています。

それ以降もリフォームのご依頼を頂いたりしてきました。

 

「たかなしさ~ん、おとうさん亡くなってもた」

と言葉を聞いた時は「えっ?」という感じでした。

僕の中では元気にされているご主人様で止まっていました。

 

たしかに「いつ死んでまうかわからんからな」とはよく聞きます。

日々、それを経験してしまう生業ですから余計に。

今回、ご主人様の納骨法要に立会いしました。

赤字の戒名と俗名も黒字に変えました。

これからも間違いなく、このような経験は増えていきます。

当たり前を当たり前と思わず、ひとつひとつを大切にしていきたいと思いました。

 

「たかなしさん、あんたこれ持って帰り!私が植えたやつやねんで!」

「ありがとうー!」と手にしてから、何度も何度も世話の仕方を教えてくれました。

嘉永6年のお墓

2023年02月22日 08:00

上山 典之
上山 典之

こんにちは、たんば篠山店の上山です。

先日、丹波篠山市の墓地で古いお墓の文字読み取りをしていた時のことです。

「嘉永6年12月6日」何とか読み取れます。

嘉永6年は西暦でいうと1853年。

今から170年前の江戸時代末期で、お墓としてはそれほど古いものではありません。

 

嘉永6年をググってみると2月に相模湾北西部沿岸でマグニチュード6.7の小田原地震があり、6月にはアメリカの東インド艦隊ペリーが黒船を率いて浦賀沖に来航した年で、大地震に見舞われアメリカからは開国を迫られ…と、幕末の激動の時代だったようです。

また、「東海道五十三次」で有名な浮世絵師の歌川広重や江戸町奉行の遠山の金さんが活躍していた時代でもあります。

子供の頃に見ていた「遠山の金さん」では杉良太郎が一番印象に残っています。

私は「東海道五十三次」では雪景色の中でも温かみのある「蒲原宿」と、何故かホッコリする「鞠子宿」が好きです。

話を戻しますが、古いお墓には一つ一つに歴史が有り

「その時代に生を享けた証として石に刻み後世に伝えて供養し続けてきた」

一つ一つに思い入れが有り、先人が大変な思いをして作り上げたものもあるでしょう。

そういうお墓を可能な限り残していければと思うようになりました。

森田 浩介
森田 浩介

仕入れ担当の森田です。

当社では時々、課題図書なるものがあります。

今回は年末年始を利用して、当社の営業部員全員に「墓づくりを究める」を読んでもらいました。

みんなそれぞれに思うところはあったようで、いいお墓づくりをご提案できそうです。

『墓づくりを究める』(小田満弘著・石文社)

 

著者の小田さんは、私も以前から存じておりまして、昔からこだわりを持ってお仕事をしておられました。

月刊石材にも連載されていましたので、それがまとまった本が出版されすぐに購入いたしました。

 

当社も石材店ですから同じようにお墓は建てております。

もちろん、それなりのこだわりも持っているつもりではおりますが、まだまだです。

私たちは「お客様が何のためにお墓を建てられるのか」を正面から考えないといけないと思った次第です。

大樹寺型五輪塔(本店展示)

 

著書の中にはいい五輪塔がたくさん出てきます。

その五輪塔は私たちが作っているような磨いたものではなく、昔ながらの作り方で叩いた五輪塔です。

当社にもそうして作られた五輪塔がいくつか展示しております。

「やっぱりいいものはいいです」がそれを伝えることが出来ておらず、そんなに頻繁にはご提案できておりません。

 

お墓は故人のシンボル(象徴)です。

抽象的であればあるほどいいなあと感じます。

五輪塔はその意味では、シンボルとして申し分のない形をしています。

石榴の話

2023年01月31日 08:00

本店事務スタッフ
本店事務スタッフ

こんにちは。本店スタッフです。

先日、ザクロのジュースを飲んでいて「ザクロは人の味と聞いたことがあるけど、何でだろう?」と気になりました。

グロテスクな例えですが、熟して爆ぜたところが人間の断面図っぽいから?(江戸川乱歩の小説にもそういった表現が出てきた記憶があります)

それとも本当に人肉はザクロに似た味なのかも?

と、調べてみたところ実はお釈迦様に関係があるのです。

─その昔、訶梨帝母(カリーティ)という一人の母がおりました。

彼女には千人も子どもがいたのですが、鬼女で凶暴な性格をしていた彼女は、人の子を見つけては食べてしまうという、実に恐ろしい所業を繰りかえしていました。

そんな噂を耳にしたお釈迦さまは、ある日彼女の子どものうち一番可愛がっていた子をこっそりと隠しました。

子どもがいなくなり、悲しみのあまり狂ったように嘆きながら必死に我が子を探しまわる彼女でしたが、お釈迦さまの神通力によってどうしても見つけることができません。

とうとう訶梨帝母はお釈迦さまに救いを求めます。そこでお釈迦さまは「自分は千人もいる子どものたった一人がいなくなっただけで、こんなにも嘆き悲しんでいるではないか。ひとり子を食われて失った人間の親の悲しみはどれほどであっただろう。今ならその気持ちがわかるのではないか?」と厳しく諭されました。

こうして彼女は深く懺悔し、子どもを守る誓いを立てて仏教に帰依するところとなりました。この訶梨帝母こそ、安産・子育の神として祀られる「鬼子母神」なのです。

 

さて、ここからが重要です。

 

─彼女が悔い改めたのでお釈迦様は子どもを返してやり「これからは子どもの代わりにこれを食べなさい」とザクロをお与えになりました。

 

これがザクロ=人肉の味と言われるようになった所以です。ただし、この最後の部分は日本独自の俗説なのだそう。

また、鬼子母神様の絵や像を見ていただくと手に何かを持たれています。これは「吉祥果」という(おそらく)架空の果物です。

ですが、日本ではザクロという事になっております。

それはインドから中国へ仏教が伝わり、翻訳される際に中国の人は吉祥果がなんなのか分からず、仕方ないので形の似ているザクロということにしたからだそうな。

カリンの時も思いましたが、どうにも中国に渡った際に違うものにすり替わる率が高いですね。

 

ちなみに私は、ザクロのシロップ(グレナデンシロップ)とジンジャーエールを混ぜたノンアルコールカクテル「シャーリーテンプル」が非常に好きです。

お墓の展示場

展示会 320日(木・祝)~30日(日)

山南本店久下小学校近く
滝野店JR加古川線滝駅すぐ前
たんば篠山店丹南篠山IC近く