森田石材店ブログ - お客様とお墓づくり -
お墓を建てる人にとって大切なもの
2018年12月11日 08:00

滝野店の髙梨です。
お墓を建てるに際して一番重要視するもの、大切にするものとは一体何でしょうか。
石種?大きさ?価格?見た目?・・・人により様々だと思います。
今回お手伝いさせて頂きましたお客様のことをご紹介します。
敷地は2.2m✕1.2mと横に長く、墓地の周囲には9寸角~10寸角で芝台付も見られ大きいお墓がたくさん建っている墓地です。
旧墓地には古碑が2基ありました。このお客様は「この古碑を新墓地に移設したい」と言われました。こうなると周囲のような大きさの代々墓石は出来なくなります。それを説明すると・・・
「このお墓、この家は私の代で終わりです。だから本当はお墓も無理して建てなくてもいいんです。けど先祖さんはみんなこうやって頑張ってお墓を建てて、祀ってきました。だから私もこれは宿命というか供養というか・・・恩返しなんです。これせんと私は死に切れません(笑)」
と明るくお答えになりました。
「だから大きくなくてもいいんです。見下ろされてもいいんです。今できる精一杯のことしたら、それでいいんです。」
この時、この言葉のおかげで何か少しだけ成長出来た気がしました。
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デザイン墓と外柵工事の様子
2018年12月10日 08:00

篠山店の園中です。
今回はデザイン墓と外柵工事の様子を紹介します。
1)工事前
既存の区画はそのままに、内側に新規の外柵をつくります
2)墓地全体をユンボで土を掘り起こします
3)割栗石を敷きます
4)割栗石の上に砕石を敷きます
5)ランマーで踏み固めます
6)納骨場所と排水穴を設置し鉄筋を配筋します
7)コンクリートを流し込みます
8)10cm以上
9)延石と延石との組合せの所は、ステンレスの金具を取り付けます
10)外柵内に採石を入れランマーで転圧します
11)お墓の下になる部分に納骨堂を据付ます
12)竿石と台石との間に免震施工をします
(施工方法に一部企業秘密がありモザイクがかかっています)
13)これで墓石据付は完成。
14)最後にファイバーレジン施工をして、さらしを巻いて完成です。
今回、墓誌にワンポイントでシャクナゲの花を彫刻することになりました。
作成したシャクナゲのイラストは原寸大原稿にし、配置や大きさをお客様に最終確認していただき彫刻します。
亡くなったお父さんが、毎年シャクナゲの花を咲かせていたそうです。
故人への強い結びつきを感じられるお墓になりました。
建碑式と納骨式を終えて、これでひと安心できました。とのお言葉をいただきました。
当社では、新規墓石建立の場合において、上記のような工事の記録写真、建碑式(開眼式)の記録写真を冊子にしてお客様にお渡ししております。
一生に一度、大切なお墓づくりのサポートをいろいろな面からさせていただいております。
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広すぎるお墓の区画決め
2018年12月09日 09:00
滝野店の吉田です。
4m×7mの広さの墓地があり、広すぎるので部分的に使って代々のお墓を建てようと考えていらっしゃるお客様との「区画決め」についてのお話しです。
隣のお墓との境界は、通路として60cm空けて、区画割りをしました。
水糸を延石の高さに合わせたかったのですが、先祖様の石碑がまだある状態で台石が当たりますので、鉄筋を使用して区画の大きさのみの丁張りになっております。
後日、墓地にてお施主様と立会いをしてOKならば、最終確認として町の墓地役員さんとの立会いをする段取をしております。
建墓までの一部をご紹介させていただきました。
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大國寺様の永代供養塔
2018年12月05日 08:00

こんにちは、篠山店の上山です。
篠山のお寺でも最近増えてきた永代供養塔の工事の様子を紹介します。
このお寺では墓地の最後列の山際の窪地に位置付けしました。
山際の為、①お参りのし易い ②笹などの繁茂を防ぐ ③維持管理に労を要さない等を考慮し施工しました。
納骨室の上には宝塔を配置しました。
宝塔とは、弘法大師空海が伝えたといわれ、金剛界大日如来をかたどったものとされ、宝形(ほうぎょう)の基壇に伏鉢(ふくばち)形の塔身を置き、宝形の屋根を載せた塔です。
ここのお寺も12月に入り紅葉も終わりを迎え冬支度に入ります。
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安全で掃除もしやすいお墓
2018年11月24日 08:00

篠山店の園中です。
今回はお母さんの一回忌の法事までにお墓を建てるお話です。
打ち合わせに際して、いくつか建てるにあたり心配な事をお聞きました。
- ①後ろの土が崩れ落ちないか
- ②お参りの時にひっくり返って落ちはしないか
- ③石垣が崩れそう
- ④すぐ草が生えそう
限られたスペースですが、上記ご要望を組み込み完成したのはこちら。
③石垣はコンクリートで固めてぐらつきをなくました。
④ファイバーレジンで表面を固め、草が生えるのを防ぎました。
一番喜んで頂いたのは、ファイバーレジンです。お墓の周りにたくさんの木の葉が舞い落ちて来ます。それをホウキでサッサと掃き出せるからです。こんな簡単にそうじが出来ると思っていなかったと、満足して頂きました。
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クレーンを使っての作業
2018年11月11日 08:00

本店の中道です。
2014年8月の豪雨災害で、墓地が土石流によって被害を受けられた地区のお客様です。
いくつかの部材は、流されてなくなりましたが、今回残っている部材を回収することになりました。
現場は段差のある階段の最上段から二つ目の場所です。施工班にとってこの段差がクセ者。スロープですと結構急な坂でも、キャタピラー付き運搬機で上がることが出来るのですが、段差にはとても弱いです。
段差一つ一つにタルキを入れたり、土のうを積んだりと、養生をしなければなりません。
そこで今回は、16トンのラフタークレーンを使っての回収となりました。これがあれば百人力。重さ300キロの石も数十秒で下に待機しているトラックまで運んでくれます。何回か荷下ろしをしこの現場を
後にして、次の現場へと向かいました。
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故人さまへの想い
2018年11月09日 08:00

滝野店の髙梨です。
先日、お墓のお手伝いをさせていただきましたお客様のお話です。
「すっきりとシンプルなお墓にしたいんです」
亡きお父様が最初に入られるお墓を検討されており、ご家族や檀那寺のご住職のご意向を含めたお墓を考えていきました。
ある時、「この物置石って要るんですかね?」と質問されました。
「絶対必要というわけではありません。ただ最近は置けるスペースがあれば、お参りの時にお花やカバンを地面に置かないようにするために設置してます」とお答えしました。
「けど、なんか邪魔になるというか、すっきりしないというか・・・」
「あと、お父さんの何かを残してあげたいねんけど、そんなんダメなんですか?」との想いも浮上。
それからいろいろと思い出話やお父様をイメージするものなどをお伺いし、出来上がったものがこちら↓↓↓
囲碁です。
お父様の趣味であった囲碁と物置石を兼ね備え、足元の邪魔にならないよう外柵の一部にしました。
碁石を立体的にしてしまうと物置に出来ないため、研磨した黒御影石をサンドブラストで噴射し、黒碁石と碁盤の目を表現しました。出来栄えは見ての通りで、正直、予想以上の完成度でした。
碁の打つ手はまだ途中です。勝負がつくまでお墓参りはいつまでも続きますね。
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ご希望の形でご提案しました
2018年11月08日 08:00

篠山店の園中です。
今回は洋型ともデザイン墓とも言われるお墓の話しです。展示場での打ち合わせの様子をご紹介いたします。
墓石と外柵に分け話しを始めました。展示場には様々な墓石が並んでいます。
最初に墓石の形からの打ち合わせです。色、形、大きさを見ていきました。
その中で気に入って頂いたのがこちらの桜みかげの洋墓です。ここからお客様の要望を聞き、好みに合わせて部材を少しずつ変えいきました。
墓石の形は、曲線がやさしいこの形で決定。
お線香は、横に寝かすより立てて供えたい。大きく開いた口は閉じて欲しいとのご要望で、 オリオン型の水鉢台に変えました。
次に決めたのは、石の種類です。黒い石がお好みということでインドの黒い石で提案致しました。
次は外柵の打ち合わせです。目に留めていただいたのがこの外柵です。こちらも外柵の石種や乱貼りの石を少しずつ変えました。
この暖色系の外柵に黒い墓石を合わせることになりました。さて、どんな感じになるのでしょう?イメージがつきにくいので、図面に色をのせてみました。
これがすべて組み合わさって出来たのがこちら。明るい温かみのある外柵に、シックな黒の墓石が生えます。
展示場で現物を見ながら打ち合わせができたので、思ったとおりイメージと違わないものが出来たと言っていただきました。
このように、形や色を組み合わせてオリジナルの形にすることが出来ます。ぜひ、展示場に足を運んでご希望をお聞かせください。
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供養塔
2018年11月03日 08:00

こんにちは、篠山店の上山です。
最近では少なくなってきましたが、供養塔(抜魂済みの棹石置き場)を新設しました。
良くあるのは置ききれなくなった場合、棹石も処分するケースが多いのですが、この墓地では住職のお考えもあって空きスペースに作りました。
長年お祀りしてきた墓石(棹石)を粉砕するのは忍びないというお考えでした。
昔に先祖の方々が大変な思いで作ったお墓もあるでしょう。
魂抜きしているとはいえ今まで何百回、何千回とお参りされてきたお墓。事情が許す限り今後も供養塔としてお祀りして頂ける事を願います。
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小叩き仕上げのお墓
2018年11月01日 08:00

代表の森田です。
今回は久しぶりに小叩き仕上げのお仕事をいただきました。
昭和の初期までは「小叩き仕上げ」で加工したお墓が多く見られました。それは、小叩きで仕上げることが石屋としての目一杯の仕事だったからです。それを最終的に磨くとなると途方も無い時間と労力が掛かったからです。
今の石材加工の工程はというと
- 1.切削機で切削
- 2.グラインダーでさらに削る
- 3.研磨機で磨く
となります。しかし、昔の工程では
- 1.はつり
- 2.ノミ切り
- 3.ビシャン
- 4.小叩き
となります。ここから磨くとなれば、砥石を使って人力でゴシゴシとなるわけです。
現在では機械化が進み、ピッカピッカに磨く方が楽になりました。ですから、手間のかかる小叩き仕上げは、ほとんど目にすることがなくなりました。
さて、小叩き仕上げとは・・・
石工の道具であるタタキを使って、約1ミリ程の間隔で細かく叩いて仕上げる工法です。
こんな道具を使ってひたすら叩きます。この手間のかかる昔ながらの工法で石を叩くととても味わい深いものになります。特にお墓などを作ると、古くなればなるほど侘び寂びが出てきます。
どっしりとした形で、文字を刻むところも額縁のように彫り込み(カト入れ加工)、水皿の部分は蓮の花をかたどっています。
もちろん使用している石は香川県の庵治石です。10年後、20年後が楽しみです。
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