戒名の授業

2017年11月26日 08:00

中村 淳
中村 淳
滝野店の中村です。
先日、あるお寺のご住職から霊標の追加彫刻の依頼を受けました。施主が遠方にお住まいでどこに頼んだらいいかわからないとの事で、ご住職がご紹介下さいました。
打ち合わせに行くと戒名を書いた紙を受け取ったのですが一目見て「???」となりました。その戒名は
「○○室○○○○○○大姉」
となっていました。「ん?室号??」今まで院号や軒号というのは見たことありましたが室号というのは初めてでした。そんな私の様子を見てご住職が「珍しいでしょ」と笑いながら戒名について授業して頂きました!
そもそも戒名とはなんでしょうか?
実は戒名という存在は、仏教発祥のインドでは存在していませんでした。しかし、仏教がインドから中国に伝わった段階で、中国の道教の習慣と結びついて戒名が生まれました。
そして中国から日本に仏教が伝わり室町時代あたりになると、仏教に帰依した人の証として名乗る人が増え始めます。戦国時代には仏教徒としての戒名を名前に付けて名乗る戦国大名も出現していきます。
そして江戸時代に入って家制度・檀家制度と結びつくことで、一般人でも亡くなった方に戒名を付ける習慣が広がっていきました。
戒名の基本構成は
○○院△△□□××
院号とは
上記の○○の部分にあたります。この部分がなく6文字戒名の場合もあります。院号は元来、天皇が退位した後に住んだ屋敷の名前から起こったもので、平安時代に嵯峨天皇が御所を「嵯峨院」と名付けたところから始まったとされます。
院号が戒名の敬称になったのは、一寺院を建立した貴人の敬称に用いたのが起源とされます。従って院号は本来、生前にお寺を建立するほど寺院に貢献した人、相当の地位や身分、功績のあった人にだけ与えられるものなのです。
この院号は前述のお屋敷の規模に合わせて様々なランクがあり、
院→庵→軒→斎→堂→室
となるそうです。
先程の方の場合、「院号をもらう程の貢献をしてないけど、ご先祖様がみんな院号もらっているので同じように9文字の戒名を付けて欲しい」という施主様のご要望がありご住職は室号を付けたそうです。
また院号の更に上の「院殿号」というのもあります。もともとは室町幕府を開いた足利尊氏が「院号」に遠慮して、院号より格下のつもりで名付けたのが「院殿号」の始まりだと言われています。
道号とは
上記の△△の部分にあたります。道号とは仏道を究めた僧侶などにつけられる尊称です。有名なところであれば、とんちで有名な、一休さんです。正式には一休宗純。 “ひとやすみ ひと休み”のとんちの一休さんは道号で、その方の悟りの境地でもあります。
しかし後には俳諧・書道・茶道・華道などに於ける呼び名=号や、雅号・家名・地名・趣味・性格など、その人に縁のある文字を戒名と組み合わせて使用されるようになりました。有名人の道号をみるとよくわかります。
茲唱院美空日和清大姉 美空ひばり
石森院漫徳章現居士 石ノ森章太郎
この部分を見ると生前こんなお仕事されていたんだなぁとかこんなお人柄だったんだなぁとわかります。
あるお客様が生前戒名を頂かれこの部分に「照」の文字が入っていて、自分の長所は「いつも明るくて周りも明るくすること」だったので凄く気に入っていると喜ばれていました。
ご住職とはそれほどお話されたことがないそうですが、2文字でその人の人柄まで表されているのは凄いなと感心してしまいます。
また浄土宗ではこの部分を阿号、誉号と言って「阿」や「誉」が入ったり、日蓮宗では日号と言って「日」や「妙」が入ります。
法号(戒名)とは
上記の□□の部分にあたります。もともと戒名は2文字でした。日本で初めて戒名を授かったのは奈良の大仏を建立した聖武天皇です。戒名は「勝満」。鎌倉時代までは2文字だったそうです。現在は俗名の一文字を入れることが多いです。
ちなみに有名な武将、「武田信玄」や「上杉謙信」の「信玄」や「謙信」も戒名です。
位号とは
上記の××の部分にあたります。位号は年齢や性別、信仰心の篤さ、お寺や社会に対する貢献度などによっていくつか決められています。
大居士・清大姉、居士・大姉、信士・信女、童子・童女、幼子・幼女、孩子・孩女、嬰子・嬰女などがあります。
また、浄土真宗や真宗大谷派などは戒名ではなく法名(ほうみょう)と言い、○○院釋(釋尼)□□というような構成になります(法名の院号につきましては様々な考え方があります)。
ちなみに日本一長い戒名は徳川家康と言われ、
東照大権現安国院殿徳蓮社崇誉道和大居士
だそうです。長い…。
このように戒名(法名)には色々な意味やその人の人生が表現されていて大変興味深いものです。ご先祖様の戒名を見て、故人がどんな人だったのか偲ぶのもいいかもしれませんね!

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ブロック積みと野面積み

2017年11月25日 08:00

眞下 尚利
眞下 尚利

篠山店の眞下(ましも)です。

3回連続でお話ししております「移設工事」は、現在新しい墓地に移設工事中です。続きは次回に再開いたします。
そこで今回は、先日のお墓づくりでご提案いたしました「土留め対策」についてです。
三田市のお墓で、新しく代々墓を建てさせていただきました。これまでは、裏山の土がご先祖様のお墓に侵入して、少しずつですが埋まっていました。そこで今回、新しくなったお墓やご先祖様のお墓に土が侵入しないようにと施工しました。
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工事前です。隣のお家までは土留めのブロックがあります。そこで同じブロックを用意して連結します。ご先祖様のお墓の下も、お隣から途中まで、野面(石垣)がつづいているのですが、途中でなくなっていましたので連結します。
P1370415.JPG
ご先祖様のお墓を解体しました。ブロックを積む所に、コンクリートで地盤を固めます。
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ご先祖様のお墓を並び変えて、据え直しました。そして、ブロックを積み始めている所です。
DSCN3805.JPG
ブロックを強固にするため、鉄筋を入れています。
P1370576.JPG
完成しました。ブロックはお隣より1段低くしました。
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自然な感じで野面で舞台を作って、立派になりました。
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区画が直角でなはく何回も打合せをさせていただきました。工事中も変更・追加作業があり、現場の当社職人も大変だったと思いますが、お客様に喜んでもらえて良かったです。
工場見学 大歓迎!!

2017年11月24日 08:00

中道 祥貴
中道 祥貴
本店の中道です。
先日 『お墓をお世話になってから二年程になるんやけど 、一度工場を見せてほしいんやけどなあ』と連絡を頂きました。
お墓を建てたいとお話しを頂いた時から、また契約頂いてから、出荷準備が出来た時等、お誘いはしていたのですが、なかなかタイミングが合わず見に来て頂いておりませんでした。私も「そんな事なら大歓迎です」と、すぐご返事をして来て頂く事になりました。
私は今、営業のお仕事をさせて頂いておりますが、以前は現場での施工はもちろん工場で加工もしておりましたので案内はさせてもらえます。
石を切る切削機のオフカット・大口径、石を磨く研磨機の手動研磨機・自動研磨機、文字を彫刻するサンドブラストほか、製品を出荷まで保管する倉庫や自動ラックなども熱心に見学して頂きました。
写真は切削機のオフカット ↓
11.7 見学1.JPG
大口径の切削機
11.7 見学2.JPG
文字を彫刻する サンドブラスト 
11.7 見学3.JPG
森田石材店でお墓を建てて頂いたお客様、お墓を建てる準備中のお客様はもとより、これからお墓を建てようと思われている方はどなたでも結構です。ぜひ本社工場にお越し下さい。その時は必ず事前に連絡して下さいね。

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髙梨 剛
髙梨 剛

滝野店 髙梨です。

時が経つのは早く、今年もあと少しで終わろうとしております。
先日このような依頼を承りました。
KIMG1569.JPG
これ何だと思われます?
実はお仏壇に敷いてある祭壇掛けの裏側なんです。
この度、お家のリフォームをされるという事でたまたま外したらこの状態だったと...。長年のお祀りの結晶を言いましょうか、お茶やお水、お花の水滴やお供え物からの果汁など色々なものをこの敷物が吸い込んでいたのでしょうね。
年明けにはご法事も控えられており、すぐに仏壇のサイズを測り、オーダー物で新調する段取りを致しました。そして今回は敷物をガラスで押さえてズレなく、しかも汚れないように致します。
心機一転、きれいになった仏壇でのご法事、ひとつ贅沢なご供養になりますね。

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森田 浩介
森田 浩介

仕入れ担当の森田です。

弊社では伊達冠石を多数展示しております。それは、
1.自然のままの姿を利用して作られているので、同じものがない
2.少ししかないと選ぶ楽しさもない
3.実物を見て「目が合った商品」を選んで欲しい
こんな理由からです。
その中でも、3に挙げた「目が合った商品」って言うのがポイントです。
石ですから、こんな表現はどうかと思いますが、この伊達冠石は実に「一目惚れ」が多い石なのです。それも、写真ではなくやはり現物です。これに勝るものはありません。
さて、今日は本店に展示しております商品をご紹介します。それがコレ↓↓↓
伊達冠石「玄」.JPG
伊達冠石の皮の部分を生かしながらも、形も整っている「玄~くろ~」という商品です。
この商品の特徴は、茶色く見える皮の部分をいい場所に持ってくるという山で製作されているからこそ出来るウルトラCです。一見簡単そうに見えますが、これは至難の業です。そしてもうひとつの特徴が磨きです。写真で言えば黒く見えるところです。
この磨き方は「水磨き」になっています。通常、表面が鏡のようにピカッと光る磨き方を本磨きというのに対して、この様にツヤ消しになっているのを水磨きといいます。このマットな感じが最高なんです。
ひとことで「水磨き」と言いましても、その工程は涙ぐましいものがります。それは、本磨きよりも大変なのです。このレベルにしようと思えば、ある程度磨いてからツヤを砥石を使って手作業で落としていかなければなりません。その絶妙具合がこの仕上がりなのです。
芸術家のイサムノグチは石を使ったオブジェを沢山作っていますが、屋外に設置されるものに磨いたものはありません。あえて水磨きになっていました。そんなことからも、屋外に設置されるお墓がこんな仕上がりになっているのは理にかなっていますね。
この魅力は写真ではどうにも伝わりません。是非一度触ってみて実感していただければ、彼「玄~くろ~」)の男前さにお気づきになることでしょう。

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滝野店の中をご紹介

2017年11月21日 08:00

滝野店事務スタッフ
滝野店事務スタッフ

こんにちは(*^^*)滝野店の下中です。

数日前から急に寒くなりましたね…。寒いのは苦手です。今日は滝野店の店内をご案内いたします。
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入り口です。「くまモン」がお出迎えいたします。
くまもん.jpg
高い所が苦手な私が脚立に上がって・・・「パチリ」
石材店ですが仏壇・仏具も取り揃えております。
手前の棚には線香、掛軸などを取り揃えております。奥には金仏壇や、現在風仏壇など各種展示しております。
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商談コーナーでゆっくりとお話できますので、お気軽にお越しください。
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ひさしぶりに歌いました

2017年11月20日 08:00

yoshidumi
yoshidumi

こんにちは、本店の義積です。

先日、国歌「君が代」を歌う機会がありました。耳にする機会は何度かありましたが、実際に歌うのは、学生時代の卒業式の時以来ではないでしょうか・・。久しぶりではありますが、なんとか歌う事ができました。
君が代は 千代に八千代に さざれ石の 巌となりて 苔のむすまで
子供の頃に歌っていた歌ですが、改めて見ると、とても短い歌詞なのですね。
この歌詞はなんと「古今和歌集」の中の一つだそうです。この歌詞中に「さざれ石」があります。さざれ石(細石)は文字通り、細かい石・小石の意であり、それらの小石が巌(いわお)となり、さらにその上に苔が生えるまでの過程が、非常に長い歳月を表す比喩表現とされています。
さざれ石は全国に存在します。私も今年の夏に、天橋立にある籠(この)神社に行き見る事ができました。小さな石が集まり、大きな硬い岩のようになっていました。すごい!!
20171120.jpg
君が代は、このさざれ石のように小さな石が、長い年月をかけて大きな岩の塊になり、苔が生えるくらい、天皇の代が平和でありますようにという意味だと言われています。素敵な歌ですね。
そういえば来年は冬期オリンピックも開催されます。たくさんの選手が表彰台に上り、君が代が流れるとよいですね(^-^)

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墓石の正面文字を考える

2017年11月19日 08:00

園中 憲二
園中 憲二
篠山店の園中です。

今回は丸い形の伊達冠に何を彫刻しようかと奮闘している様子を紹介します。

20171119_1.jpg
こちらが丸い墓石。横から見るとわかりますが、正面はやや上向き。
お客様は、気に入った石は決まったけど、何を彫刻したらいいのか決まらない…
この形にあった字を彫刻したい!
一字だけを彫りたい!
とうことで、いろいろご提案をさせていただきました(^^)
文字施工例(1字).jpg
篠山店で施工させていただいた「1文字」の例です。
色々ありますが、やはり「和」が人気。次いで「愛」「穏」です。
提案文字(1字).jpg
施工された文字と意味、その他お勧めの文字を調べました。
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例えば・・・
【 和 】
 読み : わ・オ・やわらぐ・やわらげる・なごむ・なごやか...
 意味 : おだやか。のどか。ゆるやか。あたたか。はげしくない。
「仏教の言葉」より「和顔施(わがんせ)」
優しい笑顔やまなざしは人に安らぎを与えられる
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20171119_2.JPG20171119_3.JPG
お二人で悩み中です。
一生に一度のこと。これはじっくり悩んでいただきたいです(^^)
どの字に決まって、どのような書体になるのか。
書体によって、同じ字でも雰囲気が全く違います。
出来上がりが楽しみです。

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地盤調査

2017年11月18日 08:00

yoshida
yoshida

滝野店の吉田です。

この度、墓地リフォームのお見積りの依頼を受けました。
高い擁壁(約3m)で造成されている墓地で、お客様の墓地は擁壁に近い方にあり、墓石・外柵が傾いていて、一部無理がかかって延石が折れている箇所もあるような状況です。お墓を建立されてからは15年の年月が経っていて、この際きっちりと補修したいとのご要望です。
擁壁側は明らかに盛り土で地盤沈下を起こしています。転圧不足の可能性が高いと思われます。リフォーム工事をするにあたって、墓地の現状の地盤調査をしたうえで検討することとなり、近々スウェーデン式サウジング試験を行います。
サウジング1.png
サウジング2.png
当然のことながら試験結果をふまえた何らかの地盤改良が、必要になってくると思います。
ご心配の方は、地盤調査を絡めた補修工事を、お勧めいたします。

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喪中はがきが届いたら

2017年11月17日 08:00

篠山店事務スタッフ
篠山店事務スタッフ

こんにちは(^-^*)/
篠山店スタッフです☆彡

鮮やかな紅葉の季節となりました。篠山市内でも紅葉狩りで賑わっています。

この季節になると届くのが「喪中はがき」です。
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喪中はがきは、お知らせの案内なので返事を出す必要はなく、年賀状での新年のご挨拶は控えます。

というのは、皆さんご存知のことと思います。

が、親しかった方・懐かしい方へ遅ればせながら何かをしたい。と思われたときには、お返しがいらないお線香の「お供え」を送ることも増えています。

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(↑ 篠山店:ベスト1・2です☆彡)

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マンションやアパートの場合は臭いや煙を気にされる方も多いですが、最近では、香りも優しく、「煙の少ないお線香」「微煙」も多く出ています。

お線香の香りは仏様にとてもよいお供えになりますので、何かしたいとお考えの方にはお線香を送るのも一つの方法と思います。

が、宗旨宗派によりお線香を使わないこともあります。無宗教の方も増えて仏壇も置いていないこともありますので、送る前には、少し気をつけたいところでもあります。

各店、様々な線香を取扱っております。

煙の少ないもの・香りのよいもの・香りのないもの等、お問合せ下さい。

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