森田石材店ブログ 【アーカイブ】 - 2018年11月 -
故人さまへの想い
2018年11月09日 08:00
滝野店の髙梨です。
先日、お墓のお手伝いをさせていただきましたお客様のお話です。
「すっきりとシンプルなお墓にしたいんです」
亡きお父様が最初に入られるお墓を検討されており、ご家族や檀那寺のご住職のご意向を含めたお墓を考えていきました。
ある時、「この物置石って要るんですかね?」と質問されました。
「絶対必要というわけではありません。ただ最近は置けるスペースがあれば、お参りの時にお花やカバンを地面に置かないようにするために設置してます」とお答えしました。
「けど、なんか邪魔になるというか、すっきりしないというか・・・」
「あと、お父さんの何かを残してあげたいねんけど、そんなんダメなんですか?」との想いも浮上。
それからいろいろと思い出話やお父様をイメージするものなどをお伺いし、出来上がったものがこちら↓↓↓
囲碁です。
お父様の趣味であった囲碁と物置石を兼ね備え、足元の邪魔にならないよう外柵の一部にしました。
碁石を立体的にしてしまうと物置に出来ないため、研磨した黒御影石をサンドブラストで噴射し、黒碁石と碁盤の目を表現しました。出来栄えは見ての通りで、正直、予想以上の完成度でした。
碁の打つ手はまだ途中です。勝負がつくまでお墓参りはいつまでも続きますね。
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ご希望の形でご提案しました
2018年11月08日 08:00
篠山店の園中です。
今回は洋型ともデザイン墓とも言われるお墓の話しです。展示場での打ち合わせの様子をご紹介いたします。
墓石と外柵に分け話しを始めました。展示場には様々な墓石が並んでいます。
最初に墓石の形からの打ち合わせです。色、形、大きさを見ていきました。
その中で気に入って頂いたのがこちらの桜みかげの洋墓です。ここからお客様の要望を聞き、好みに合わせて部材を少しずつ変えいきました。
墓石の形は、曲線がやさしいこの形で決定。
お線香は、横に寝かすより立てて供えたい。大きく開いた口は閉じて欲しいとのご要望で、 オリオン型の水鉢台に変えました。
次に決めたのは、石の種類です。黒い石がお好みということでインドの黒い石で提案致しました。
次は外柵の打ち合わせです。目に留めていただいたのがこの外柵です。こちらも外柵の石種や乱貼りの石を少しずつ変えました。
この暖色系の外柵に黒い墓石を合わせることになりました。さて、どんな感じになるのでしょう?イメージがつきにくいので、図面に色をのせてみました。
これがすべて組み合わさって出来たのがこちら。明るい温かみのある外柵に、シックな黒の墓石が生えます。
展示場で現物を見ながら打ち合わせができたので、思ったとおりイメージと違わないものが出来たと言っていただきました。
このように、形や色を組み合わせてオリジナルの形にすることが出来ます。ぜひ、展示場に足を運んでご希望をお聞かせください。
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仕込み仏壇
2018年11月07日 08:00
滝野店の吉田です。
この度のお客様は、ご新宅のお宅で、半間を仏間としてご用意されておりました。
当該エリアは、大工さんに造り付けの仏壇を依頼される方が多いので同じように依頼しようかと思われたのですが、弊社の展示場には半間の仏間をつくり「仕込み仏壇」を納めている展示がありますので、足を運んでいただいてご覧いただきました。
通常の唐木仏壇は、仏壇の上の笠(支輪)が段々になっており仏間の柱との空間がどうしても出来てしまいます。
一方「仕込み仏壇」は、笠(支輪)が真っ直ぐですから、柱との隙間もはぼなくスッキリ納まります。
後日、息子様と一緒に御来店いただきましてご契約をいただきました。
下の2枚の写真は、お客様宅の仏間に納めさせていただいたお仏壇です。
イメージどおりだと喜んでいただきました。
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喪中はがきが届いたら
2018年11月06日 08:00
こんにちは(^-^*)/ 篠山店スタッフです☆彡
今年も早11月。11月に入ったら喪中の悲しいお知らせはがきが届きます。
(昨年も書きましたが;)最近は、家族葬が増え葬儀に行くことも少なくなり親しい人が亡くなってた と、この時期に知ることがあります。
そんな時には、ぜひ喪中お見舞い(御供え)として「お線香」をおすすめします。
各メーカーから、いろいろな種類の贈答用線香が出ています。桐箱入でTHE贈答用。という感じが多いです。
これは、ちょっと…と思われるかたは小さい線香を贈ってはいかがでしょうか?
郵便局のレターパックライトは、高さ3cm、重さ4kgまで送ることができる便利なアイテムです。
一言付けて・・・送る。少し気持ちを届けたい。という場合におすすめです。
いろいろなお線香を揃えていますので、故人を思いならお線香をお選びください。
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お墓が沈下!
2018年11月05日 08:00
本店の高橋です。
お客様から「お墓がえらい事になっとる。すぐ見に来て欲しい」と電話が。行ってみると、この有り様。
すぐに会社に連絡し工場で作業中の職人を連れて応急処置をさせて頂きました。
右側の花立は隣の石塔にもたれかかっており、墓石上部の細長い竿石も転落一歩手前でした。転落してしまう前に竿石は安全な場所へ移設しました。
傾くというより真下に穴が開いてそこへ落ち込んでいる感じでした。
建立の工事は私どもとは別の業者でしたが、今はすでに廃業されているので弊社に相談されたとの事でした。
全体を点検してみると、他の部分にも沈下が見られたので全体を解体し再度しっかりと据え直す事になりました。
解体してみると地中に大きな空洞があった訳でもありませんでした。全体的に中入れの土がスカスカの状態であり、工事時の転圧不足が原因かと思われました。
囲いの巻石の下のコンクリートベースも所々にしか打設されていませんでした。
もちろんしっかりと転圧し、コンクリート基礎を打って修復し、喜んで頂きました。
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春のお彼岸の仕事はお早めに!②
2018年11月04日 08:00
仕入れ担当の森田です。
前回の続きです。なぜ、春のお彼岸の仕事をそんなに急いでやっているのかです。
中国人だって同じ人間です
石の加工は実は大変なのです。ひとつひとつが全て違います。自然のものなので、キズが出たり黒や白の模様がでたりもします。
オートメーションというわけにはいきません。やっぱり人間がやる仕事ですので限界があります。ですから、締め切りが迫っているのにドバっと仕事が入ってくると、無理になってしまいます。
この場合、
- 1.約束の納期を守れない
- 2.工程が飛ばされる(手抜き)
- 3.慣れない人が作って仕事が悪くなる
などの問題が起こります。
できれば腕の良い熟練工に加工してもらいたい
12月が勝負
当社では、実はこの時期(11~12月)に多くの商品の注文を出します。それもかなり先(3月)までの仕事です。
そして12月までの余裕がある時期に加工をしてもらいます。そして検品をして、問題があれば1月上旬までに完了するようにしております。
貿易の仕事では、何かトラブルがあった時でもそのリカバリーができる時間が必要になります。
ですから、少なくとも問題が発生して対処できる2週間以上前には確認しないといけないので、1月の中旬ぐらいが最終の目安になります。
まとめ
色々と書いてまいりましたが、こんなことから、お客様には早めに様々なことをお決めいただいております。
時々、「◯◯石材やったら間に合うって言ってた」とおっしゃることもございます。確かに、間に合う場合もありますが、いい仕事をしたいという私どものわがままですが、出来るだけお時間をいただいております。
特に、現場での寸法に関しては、まだ先の仕事であっても早めの立会をお願いしております。
春のお彼岸のお仕事は、こんな風に進んでおります。
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供養塔
2018年11月03日 08:00
こんにちは、篠山店の上山です。
最近では少なくなってきましたが、供養塔(抜魂済みの棹石置き場)を新設しました。
良くあるのは置ききれなくなった場合、棹石も処分するケースが多いのですが、この墓地では住職のお考えもあって空きスペースに作りました。
長年お祀りしてきた墓石(棹石)を粉砕するのは忍びないというお考えでした。
昔に先祖の方々が大変な思いで作ったお墓もあるでしょう。
魂抜きしているとはいえ今まで何百回、何千回とお参りされてきたお墓。事情が許す限り今後も供養塔としてお祀りして頂ける事を願います。
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お遍路さん~ファッション編~
2018年11月02日 08:00
こんにちは、本店の義積です。
最近は朝夕涼しくなってきまして段々秋が深まって参りました。丹波市は霧が有名でこの時期朝に冷え込むと霧が発生します。
更に私が住んでいる近所の山では雲海が見えるということで朝の五時くらいになるとたくさんの人が来られます。
私も何回か山に登り雲海を見たことがあります。幻想的でとても綺麗な景色でした。
最近の私の密かな楽しみはサンテレビの日曜日に放映されている「西国三十三所音巡り」という番組があることを知り、それを時間がある時に見ています。
そもそもお遍路さんは「お遍路」とは、弘法大師(空海)の 足跡をたどり、八十八ヶ所の霊場を巡拝することです。目的は、健康祈願、自分探しや開運・縁結びなどそれぞれです。
そして巡礼者が持つ笠には、「同行二人」という文字が書かれており、ひとりは自分、そしてもう一人は弘法大師を意味します。つまり、弘法大師様と二人で巡礼の道を歩くという意味です。
金剛杖、菅笠、白衣といった伝統的なお遍路さんファッションが基本です。
本来ならば他にもたくさんの用品が必要となります。下の写真は基本的なものです。
【菅笠(すげがさ)】日除けや雨帽になります。
【金剛杖】杖には弘法大師が宿るといわれています。頭部の五輪は直接手で触れない様、金襴で巻きます。橋の下で弘法大師さんが休んでおられるということで橋の上では杖をつかない約束です
【白衣(びゃくえ・はくえ)】道中衣と判衣があり、一般的に着られるのが道中衣です。判衣は納経帳と同じように御宝印をいただくもので、一般的には着ません。
また、車で移動する場合や、歩いて回るのかで必要な物が変わってきます。最近は「お遍路ガール」という女性もおられるそうです。
ご自身にあった服装でお遍路の旅を始められたらいかがですか(^-^)
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小叩き仕上げのお墓
2018年11月01日 08:00
代表の森田です。
今回は久しぶりに小叩き仕上げのお仕事をいただきました。
昭和の初期までは「小叩き仕上げ」で加工したお墓が多く見られました。それは、小叩きで仕上げることが石屋としての目一杯の仕事だったからです。それを最終的に磨くとなると途方も無い時間と労力が掛かったからです。
今の石材加工の工程はというと
- 1.切削機で切削
- 2.グラインダーでさらに削る
- 3.研磨機で磨く
となります。しかし、昔の工程では
- 1.はつり
- 2.ノミ切り
- 3.ビシャン
- 4.小叩き
となります。ここから磨くとなれば、砥石を使って人力でゴシゴシとなるわけです。
現在では機械化が進み、ピッカピッカに磨く方が楽になりました。ですから、手間のかかる小叩き仕上げは、ほとんど目にすることがなくなりました。
さて、小叩き仕上げとは・・・
石工の道具であるタタキを使って、約1ミリ程の間隔で細かく叩いて仕上げる工法です。
こんな道具を使ってひたすら叩きます。この手間のかかる昔ながらの工法で石を叩くととても味わい深いものになります。特にお墓などを作ると、古くなればなるほど侘び寂びが出てきます。
どっしりとした形で、文字を刻むところも額縁のように彫り込み(カト入れ加工)、水皿の部分は蓮の花をかたどっています。
もちろん使用している石は香川県の庵治石です。10年後、20年後が楽しみです。
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