篠山店スタッフです。
お客様から霊標やお位牌の彫刻のご依頼をよく受けさせていただきます。
戒名や法名、年号にお名前、ご年齢といった内容をお伺いしますが、
漢字がとても難しくて、すごく気を遣います。
一度、とあるご住職に「戒名を考えるのは大変ではないですか?」と聞いたことがあります。
色んな漢字があって、みんな違う戒名なので大変ですよね?みたいな事を聞きました。
後で考えたら、よくそんな事を聞いたな~とか思いましたが、ちゃんと答えてくださりました。とても良いご住職様です。
「戒名を考えるのはとても大変だ」とおっしゃられていました。
亡くなられた時期の季節に合わせた季語のようなものを入れたり、生前に就かれていた職業にちなんだ漢字を入れたりすることもあると言われていました。
あと、どのような人だったかわかるような漢字を入れたりもすると言われていました。戒名を見ると、その人がどのような方だったのかが、少しわかったりすることもありますね。
あるお客様で、逮夜表の戒名に付けられた漢字に一文字一文字に意味が書いてあるものを見たことがあります。その人の全てが9文字に入っていて、それを霊標やお位牌に刻まれると思うと、やっぱり何だか考え深いと思います。
お仕事でお位牌やお墓に触れる機会が多いのですが自分の実家のお位牌やお墓をまじまじと見たことがなかったので、最近になって初めて家のお仏壇の所にあるお位牌を見ました。
古すぎて、私の親でさえ誰のものかわからないお位牌もありました。
こういう仕事をしていなければ、自分の家のお位牌でさえじっくり見る事はなかっただろうと思います。
自宅のお位牌には機械彫と手彫りがあり、時代を感じました。
でも1人1人、その人に合わせた戒名が付けられていると思うと、自分に付けられる戒名はどんなものになるのか少し気になります。
こんな漢字を入れたいとか希望したら入れてもらえるものなのか、一度ご住職に聞いてみたいと思いました。
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人との会話の中で、意味が解らない言葉が出てくると、漢字を聞いたりします。その漢字で意味を理解することがよくあります。
私の中での戒名もそれに似ているように思いました。
今の仕事をしていなかったら、戒名やお墓とか、何の事やら…と他人事のように考えていましたが、今ではすごく身近なものになっています。
自分が石材店で働くなんて考えた事もなかったので、人生とはいつどこで何が起きるかわからないと、心底思いました。
最近、お墓の夢をよく見ます。
その夢の中でも一番びっくりしたのは、現実の世界で骨壺が欲しいというお客様の対応したその日の夜に、誰かのお墓を誰かが掘っていて、その中から昼間お客様とお話しした時の骨壺が出てきたという何とも言えない夢を見た事です。
この仕事に就いていなければ、お墓の夢を見たら、なにか悪い知らせなのでは?と、ドキドキしますよね。
でも、今の私にとっては「これは職業病か?」と何とも複雑な心境の今日この頃です。