森田石材店ブログ 【アーカイブ】 - 2018年10月 -
トンネルの銘板~②~
2018年10月31日 08:00
本店 山崎です。
さて、先日このブログでトンネルの銘板が入荷した事を書きました。
その後です・・・
文字が本社へ到着し、さっそく実寸に合わせます。手書きですので、機械でカットする事が出来ませんので、手で写して、手でカットです。この時に出来る限り忠実に、綺麗にカットします。
一文字の大きさが、約40㎝程度あります。前回、記載したように2枚で1枚ですので、1枚にトンネルの「ンネル」の3文字が入っています。そして、こののち彫刻に取り掛かりました。
文字彫刻担当者に話を聞くと、通常の石塔「◯◯家之墓」と「建立年月日、建立者」を彫刻するのに、2~3時間かかるのですが、このトンネルの銘板1枚。ですから、この「ンネル」の3文字を彫刻するのに、おおよそ1日かかるそうです。
大きく深く彫刻しないといけないので、かなり大変な作業になります。
彫刻が終わって、白色を入れた分がこちらです。
この後、周りのゴムシートを外して銘板は完成です。あとは、取り付けるだけになります。
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知人からの相談
2018年10月30日 08:00
滝野店の福島です。
先日、私の知人からも相談がありましたが、皆さまは「墓じまい」という言葉はご存知でしょうか?
当社のブログでも度々掲載されておりますし、「何を今さら」とおっしゃる方も多いかもしれませんが、最近よく耳にするこの「墓じまい」という言葉、意外にも「お墓を無くしてしまうこと」と思われている方が多いように思います。
◆「墓じまい」の定義
墓じまいとは本来「管理が出来なくなったお墓を撤去して、遺骨を取り出し、新しいお墓に移すこと」です。墓じまいという言葉は、最近になって誕生した造語であり、それまでは「改葬」という言葉が使われていました。
◆改葬の一連の流れとして
- ① すでに建っているお墓の閉眼供養(魂抜き)したあと、お骨を取り出す
- ② 元のお墓を撤去して更地に戻す
- ③ 新しい墓地にお墓を建てる(墓石の移動もしくは新規建立)
- ④ お骨を納め開眼供養をする
こうしたことから、墓じまいとは「お墓を無くし、供養を放棄することではない」ということがわかります。
◆「墓じまい」が注目される理由
墓じまいが注目されているのは「お墓が遠くてお墓参りに行けない」や 「今後、お墓を守ってくれる人がいなくなる」という方が増え、その背景にある「無縁墳墓(継承者が不在となった墓)の増加」という社会問題が影響しているのかなと思います。
墓じまいという言葉が普及する一方で、墓じまいに対する情報は十分であると言えません。
墓じまいにあたって、離檀料をめぐる菩提寺とのトラブルや親戚関係とのトラブル等々…。
意外と忘れがちですが、お墓は親族皆さんのものになります。まずはご家族で十分に話し合われることが大事だと思います。
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オリジナル文字のお墓
2018年10月29日 08:00
滝野店の中村です。
今回のお客様はお墓の建て替えでした。
秋のお彼岸前の法事に合わせて、今ある夫婦墓を代々墓に建て替えるという案件でした。
ご供養を大変熱心にされていて、お墓に対するお考えもしっかりお持ちでしたので、今回は庵治石をおすすめさせて頂きました。
打ち合わせもスムーズに進み、彫刻の打ち合わせをさせて頂いた時です。
「こちらでいくつかオススメの書体で見本を作ってみました」
と、文字CADソフトで作成した見本をご提案しました。
するとそれを見たお施主様が、
「う~ん…。もうひとつやなぁ。一回娘に相談するわ」
とおっしゃいました。
習字の先生でもされているのかなと思い尋ねてみると、書家をされているとの事でした。
私は鼻息も荒く、
「是非とも娘さんの字で彫刻しましょう!!」
とご提案致しました。
お施主様は、墓石に水をかけたときに彫刻部分に水が染み込んでいくのを見て墨で文字を書いていっているようだと大変お喜びになっておられました。
庵治石の目の美しさ、柔らかさと文字がマッチして思わず見とれてしまいます。
社員一同だけでなく、開眼式の際にご住職にからも
「いやぁ~、これはいいお墓ですね」
とお言葉を頂きました。
文字CADソフトも進化していますが、やはり手書きの文字には及びません。
可能な限り、お施主様の書かれた字をおすすめします。
そうすることで、お墓に対するご家族の思いも変わってくるのではないでしょうか。
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大きなお墓②
2018年10月28日 08:00
篠山店の真下です。
前回に引き続き、墓地が大きいお墓づくりのお話をさせていただきます。
前回から、巻石の下に基礎ベースコンクリートをして、巻石を元の所に据え直していきます。
もともと、長方形の区画ではなく、巻石の長さも違います。それを長方形の区画にしたので、このような隙間ができてしまいました。
巻石の厚みも違うので、少し曲がっていますが、金具で固定しました。これでズレることはありません。隙間は目地を入れます。
角も金具で固定して、セメントを流し込み、ネジの緩みがないようにします。
新しく代々墓や霊標を建てて完成しました。巻石の上には、高さはあまりないですが、玉垣をしました。
地元に住んでおられず大きいお墓なので管理が大変だと思いますが、末永くお墓を守ってもらいたいと心から思ったお手伝いでした。
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春のお彼岸の仕事はお早めに!①
2018年10月27日 08:00
仕入れ担当の森田です。
今日はとても仕入担当者らしいお話です。
10月も下旬にさしかかりますと、私の仕事は年末モードになります。それは、中国で加工した商品が入ってくるタイミングが年末に近くなってくるからです。
お彼岸まで何ヶ月もあるのに
きっとこの様に思われた方は多いのではないでしょうか?確かにまだ何ヶ月もありますので、さほど急ぐ必要はないように思います。
もちろん、すべて国内で加工する場合は全く問題はありませんが、中国で加工するとなるとなかなかそうは行かないのです。その理由は中国の春節と日本の春のお彼岸にあります。
中国の春節
来年2019年の春節は2月5日だそうです。この日がいわゆる元旦です。日本でも同じですが、大晦日まで仕事はしませんよね。
つまり、その前の週でほとんどの工場が仕事じまいをします。
中国人にとって春節は最大のイベントです。すご~いお祭り騒ぎです。まさに待ちに待ったお正月です。そしてその休みは1週間以上はあります。
また田舎ほど長く休みを取りますので、実際には1ヶ月近く工場が止まってしまう場合もあります。
日本の春のお彼岸
お彼岸までにお墓をキレイにしたいとおっしゃる方は、昔に比べて減りましたが、それでもそれなりにおられます。
日本人にとってはお彼岸はひとつの節目になっています。特に春の彼岸は、寒い時期から暖かくなるタイミングですので、多くの工事が集中することになります。
この春節のタイミングが、お彼岸前の工事のタイミングに重なってしまうため、石屋さんの業界ではアタマが痛い問題になっているのです。
ギリギリは怖い!
ではどんなリスクがあるのでしょうか?
1.期日に間に合わない可能性がある
2.仕事が悪い商品が入ってくる可能性が高くなる
そして一番怖いのが…
不合格品がごまかされて入ってきてしまうことです。
これはどんなに注意をしてもゼロにすることが出来ないのが悲しいところです。ですから、余裕のある時に良い加工をしてもらい、しっかりと検品をして、いいものを納めてもらうことが最優先となります。そのための余裕になります。次回へ続く
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お墓の地鎮祭
2018年10月26日 08:00
本店の中道です。
「地鎮祭(じちんさい)」とは、家や建物を新たに建てる際に、工事の安全や家の繁栄を祈るために行われる儀式のことです。 その時、お供え物をして、神主さんにお祓いをして頂きます。
今回神主さんをお呼びする事はなかったのですが、お施主様のご希望で、ご自分たちで行うとの事でしたので、地鎮祭のお手伝いをさせて頂きました。
初めに祝詞をあげられ、次にお酒(お神酒)、お塩を土地(墓地)の神にお供えします。お供えはすべて右まわりで、お酒、お塩の順序で行われました。最後に鍬(クワ)入れをして、終了しました。
※地鎮祭は、地域の慣習、神式・仏式、順序・内容など異なる場合があります。
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1mmの狂いもないように
2018年10月25日 08:00
みなさん、こんにちは。本店の義積です。
今朝、卓球の福原愛さんの引退会見を報道番組で見ました。「泣き虫愛ちゃん」の愛称で呼ばれていた小さな女の子が日本の卓球界を牽引し、数年後には素敵な女性になられました。
愛ちゃん、長い間お疲れ様でした。
今朝、会社につくと記者会見のような状態になっていました。これはカメラではなく「レベル」という機械で、この機械を使用し、目標物が水平であるか測れるものなのです。
当社では、墓地の周りに使用する延べ石や間知(けんち)を据付けする時に使用します。今朝はレベルに狂いがでないように調整していました。ちょっと覗かせてもらいました。
「おお~すごい先のものが拡大して見れる!!」望遠鏡を見ている感じです。
望遠鏡と違うのは覗いているレンズに十字の線が入っています。これで水平か見るのですね。
レベルの先では、数メートル先には、柱に印を付ける者がいました。詳しい調整の仕方は良く分かりせんが、この調整でmm単位の調整ができるそうです。
技術部のみんな真剣な中、邪魔して質問してしまいました。
墓石工事は工事をする技術はもちろん大切ですが、道具を大切に、道具が正しく使用できるかのメンテナンスも大切ですね。
この一つ一つがお客様の満足に繋がるはずです。(^-^)
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長ーい歴史
2018年10月24日 08:00
滝野店の髙梨です。この仕事に携わって約15年、この度初めての製品を納めさせて頂きました。
2m50cmの霊標です。初代様~15代様まで約450年弱。始まりは桃山時代です。
そしてもちろんこの後も代々続きます。しかし、もっと驚くことは...こちら
工事前の状態なのですが、なんと15代全ての墓石は夫婦で揃っており、なおかつ個人で亡くなられた方のお墓までしっかりと管理されておられたのです。
ご自宅にはお位牌や過去帳はもちろん、先代様はご自分で先祖様をまとめた一冊まで作られていました。
のちのち、家の歴史を知っていかれる方にとってはこれ以上ない物ですし、素晴らしい供養ですね。僕のお客様では、現段階で一番長い歴史のお仕事でしたが、スムーズに先祖様の整理をさせて頂けました。
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山の上の狭いスペースでの建立
2018年10月23日 08:00
篠山店の園中です。
お墓へ行くにはこの狭くて舗装されていない道を使うしかありません。
通常は、キャタピラーやカートクレーンという運搬機(台車のようなもの)を使用するのですが、急勾配の坂を何度も重い墓石を運搬することは、転倒の危機も伴いますし通路を痛めことにつながります。
そこで今回はラフターを使い一気に墓石の前まで運びました。
建てる場所は、この赤線の枠内。墓石が一つ入るだけの幅。
まず、この既存の夫婦墓の水鉢+花立(黄色い部分)の小物を省き、下がれるところまで後ろに下がり、広さを確保することから作業をはじめます。
<お客様のご要望>
・既存墓は先代が建てものだから残して欲しい。
・代々墓と霊標を建て出来るだけ拝む場所を広く取りたい。
既存碑を、後ろのブロックにあたるまで下げて、据え直しました。
そして、前に8寸角(一枚板付)の墓石と省スペース型の霊標を据付完了。
上からの写真はこちら。一列にきれいに並びました。
今回、少しでもスペースを広く確保する為にした事は
- ①右隣の方と話しをし少し霊標を移動してもらう。
- ②霊標を通常より幅の狭い省スペース型にする。
- ③既存墓を出来るだけ後ろに配置する。
- ④既存墓の花立を撤去し、場所を取らない地挿しの花立パイプにする
お客様よりバランスよく配置されてスッキリしたと喜んで頂きました。
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お墓じまい
2018年10月22日 09:00
滝野店の吉田です。
20数年前に弊社で建墓していただいた遠方にお住まいのお客様ですが、なかなかお参りが出来ないので、この度「お墓じまい」をして住んでいる所の近くの納骨堂にお骨を納めることにされました。
性根抜きとお墓の撤収は、別の日にすることにしましたので、性根抜きの当日には「骨上げ」だけをさせていただきました。
ご家族の皆様で当墓地での最後のお参りと、御寺院様による性根抜きを済まされ、いよいよ骨上げです。花立と水鉢(家紋の彫刻してある石)をどけると納骨堂があります。
新しい骨壷を用意して、お骨を納骨堂から移していきます。全て移し終わった後に、ご家族の方でお酒とお塩にてお清めをしていただき、花立・水鉢を元に戻して後日の引き墓を待ちます。
お孫さんも一緒に一緒にいらっしゃっており、新しい場所でのお祀りも先々まで心配ないことと思います。
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