森田石材店ブログ 【アーカイブ】 - 2008年02月 -

自分で自分の墓を建ててはいけない?④

2008年02月28日 09:31

森田石材店

延々としてきましたこのお話も最後です。

Q1.生前にお墓を建ててはいけなのか?
Q2.自分で自分の墓を建てるべきでない?
につきまして3回にわたって考えてみました。

考えればとても難しい問題だと思います。
色んな考え方があり、先人たちも過去に色んなことをされてきました。
しかし仏事ごとで、
「こうでなければならない」「この通りしないと災いがくる」
は絶対に言ってはいけないことだと思います。
それは分からないことなのですから。

ゲームではルールを守らない人が強いに決まっています。
考えれば当たり前のことです。
同じように「私には見える」と言ってしまった時点で、ルール違反なのではないでしょうか。
普通の人にとっては、それに対抗するすべはないのですから。

話がそれましたが、日本人のお墓は、こうしたうわべの考えや規則だけで
成り立っているわけではないと思うのです。
日本人の宗教感(先祖供養の心)にはキリスト教の聖書やイスラムのコーラン
のようなもがあるわけではありません。

もっと目に見えない、「ご先祖様を裏切ってはいけない」というベースの上に、
代々伝わってきた、自然な先祖供養があると思います。
それが「お墓を建てる気持ち」であり、それがあれば、
「しきたりが少々違っていてもご先祖様は多めに見てくれる」
という事になるのではないでしょうか。

お墓を建てる人の気持ちは純粋です。
私はその気持ちに敬意をはらいたいと思っています。

「自分で自分の墓を建ててはいけない?」おしまい。

自分で自分の墓を建ててはいけない?③

2008年02月27日 09:10

森田石材店

このネタも3日目となりました。

Q2.自分で自分の墓を建てるべきでない?
(答え)別にいいです。でも息子さんが建てるのが理想ですね。

お墓は一般的には子どもが建てるとされています。
これは儒教の考え方からきています。
儒教の中で大切なことのひとつに「孝」があります。つまり親孝行です。
その最たるものが、親の墓を建てること。
この考えは中国から朝鮮半島を渡って日本にまで深く浸透しています。

しかし、これはあくまでも形の話。
この部分だけ儒教の教えを守っても、ほとんど意味がないのかもしれません。

また親が「子どもの負担になるから自分たちでお墓を・・」と考えてしまうのは、
子どもを一人前として見ておらず、経験しなければならない苦労をさせない事に
なるともいわれています。

これは、心理学などにもよく出てくる「通過儀礼」というものだと思います。
現在の私たちは、昔に比べると経験しておかないといけない苦労を
していないケースが多々あるといわれています。
仏事以外の事柄でもこういったことは沢山ありますよね。

とはいえ、最近は家(家族)の在り方も昔とは違ってきています。
この通りにするのはなかなか難しいようですね。
明日はおさらいです。

(つづく)

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自分で自分の墓を建ててはいけない?②

2008年02月26日 12:04

森田石材店

では検証して見ましょう。

Q1.生前にお墓を建ててはいけなのか?

(答え)もちろん大丈夫です。

分かりやすい例をひとつ。
昭和64年1月にお亡くなりになった昭和天皇は、
2月には武蔵野陵に埋葬されています。
これは生前にお墓が用意されていたからこそ可能でした。

もし「縁起が悪い」のなら生前に用意しているはずがありません。
宮内庁にはこういったしきたりに関するプロフェッショナルがいて、
あらゆる行事がキチンと守られています。思いつきではやっていません。

生前にお墓を建てることを寿陵といい、その起源は中国の秦の始皇帝です。
聖徳太子、仁徳天皇も生前に自分のお墓をつくっています。
寿陵は「一度死んで新たに生まれ変わる」意味があり、
「還暦祝い」や「善光寺の胎内くぐり」などと同様の生まれ変わりの儀式なのです。

明日は自分で建てるべきでないのかについて考えます。

(つづく)

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自分で自分の墓を建ててはいけない?

2008年02月25日 13:39

森田石材店

先日、某占い師(?)がテレビでまた何か発言されたようです。

その放送直後、ひとりのお客さまから電話がありました。
「うちのお墓キャンセルしてください」と。

実はこのお客様のお墓は、テレビで挙げられていた状況とは
明らかに違う内容で、こちらもご説明は致しましたが、
「テレビであんな風に言っている以上、気持ちが悪い。」
となってしまったわけです。

こういった事に不慣れなお客様は、テレビでズケズケ言われると
不安になってしまいます。そして、さらわぬ神にたたりなしとなります。
お墓を建てようとされるお客様の気持ちは純粋です。
それを不安におとしいれる発言は、実に悲しい話ですね。

問題の発言内容は、
①生前に自分で自分の墓を建てるものではない。
②建てるのであれば建立者を息子の名前にすべし。

では検証して見ましょう。

(つづく)

やっぱり皇居はすごい

2008年02月18日 18:35

森田石材店

先日の東京出張の時、夕刻の新幹線まで時間がありましたので、
皇居に行ってきました。
実は生まれて初めて行きました。

さて、まず行って見ての感想は、
①東京のど真ん中に広大な敷地(しかも全部デカイ)
②皇居前は車の騒音も遠く聞こえとても静かな空間
この2つにビックリしました。

実は以前から皇居には行きたかったのですが、ようやく実現しました。
それは「石積み」を見たかったからです。
皇居の石積みは、石の大きさこそ大阪城にはかないませんが、
そのつくりは見事でした。

特に「桜田門」は、大小の石が絶妙のバランスで組み合わされており、
また何種類もの石が使われてるため石の色が微妙に違っています。
意図的かどうか分かりませんが、「着物のかすり模様の様な柄」に見えて、
その美しさは言葉に出来ないぐらいでした。
やっぱりいい仕事してますね~。

近年、また日本美術(文化)が注目されています。
この石積み技術も、美しさと機能を備えた大切な日本の文化だと思います。
その他、社寺の木造建築、日本料理、呉服なども日本人の美が詰まってます。
しかしほとんど見ることができなくなってきてますね。
この「美」が今でも日常で使われているのは京都ぐらいかもしれません。

あらゆる物が「中国製」ばかりになって、本当にまずいですね。
私の身の回りも中国製であふれています。
せっかくこの国に生まれたのですから、日本人の美意識をもっと磨いて、
お墓づくりに生かすことができればと思っています。

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名前が刻まれるっていいですね

2008年02月09日 09:36

森田石材店

昨年の夏から継続的に入ってきた神社の工事も
大詰めを迎えてきました。

ご縁を戴いてもうだいぶなるので、宮司さんとも
たいへん親しくお話できるようになりました。

先日、宮司さんが
「森田さんこれ見てくれる」
とあるものを持ってこられました。

それは大きな木の板で、寄付者と工事業者の名前
が書かれていました。

そこには、
「石屋 森田石材店」
ではなく
「石屋 森田茂樹」
と書いてありました。

本当は「石工 森田茂樹」の方がかっこいいな
とも思ったのですが、贅沢は言えません。

でも、こうして自分の名前が本殿に掲げてもらえることは、
何とも有り難いことです。
何十年、何百年先でまた工事をされる時に、
息子や孫が目にすることがあれば、最高ですね。

私が小学校の時、遠足である神社でお弁当を食べました。
その時、狛犬の台座に

「石工 森田藤四郎」

と刻んであったのを見ました。

「すごい!名前が彫ってある。」と思ったと同時に、
「ほんまにおじいちゃんかな?同じ名前の人がいるのかな?」
とも思いました。
今でもその時の感動は覚えています。

今回あらためて、名前を刻むっていいなと思いました。
画家、書家、陶芸家etc・・・作品には名前が入っています。

私も「石工」として、これからも色んな仕事をすると思いますが、
自分の名が刻める作品をつくっていきたいですね。

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節分は大晦日

2008年02月03日 20:47

森田石材店

2月3日 今日は節分です。

「節分」とは本来、季節の移り変わる時の意味で、
立春・立夏・立秋・立冬の前日を指していました。
特に立春が1年の初めと考えられることから、
次第に「節分」といえば春の節分を指すものとなったそうです。

立春を新年と考えれば、節分は大晦日にあたり、
前年の邪気を祓うという意味をこめて、追儺(ついな)の行事
が行われていたわけで、そのひとつが「豆まき」なのだそうです。

また「巻き寿司のまるかぶり」は大阪が発祥の地で、
大阪海苔問屋協同組合が道頓堀で行った行事をマスコミが取り上げ、
全国の食品メーカーがそれに便乗して全国に広まったそうです。

太い巻き寿司をラッパを吹くようにくわえて恵方に向かって私語を交えずに
丸ごと食べる事により、1年間良い事あるそうです。
なぜ巻き寿司か?というのは、「福を巻き込む」からだそうで、
まるごと食べるのは、「縁を切らないために包丁を入れない」という事らしいです。

我が家では食べている最中に、
「一年間いろんな誘惑もあるよ」
とささやきながら私語を言わそうとチョッカイをかけましたが、
全員無事にひとことも言わず完食できました。

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お墓の展示場

見学会 316日(土)~24日(日) 68日(土)~17日(日)

山南本店久下小学校近く
滝野店JR加古川線滝駅すぐ前
たんば篠山店丹南篠山IC近く